大林組とTISが模索する未来の街づくり、なぜ「ウェルビーイング」がカギを握るのか
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大林組とTISの「ウェルビーイング」への取り組み
同社 本社営業総本部 担任副本部長 スマートシティ推進室長 船橋 俊一 氏は、次のように説明する。
「当社は不動産の開発や運営を通じて、人々が集う空間、街、環境などを如何にウェルビーイングなものにできるかが重要な役割だと考えています。現在は『データ駆動によるWell-being for All』というビジョンを掲げ、ウェルビーイングな街づくりに取り組んでいます(注1)」(船橋氏)
「Well-being for All」は、街に関わるすべての人がウェルビーイングになることを意味する。街は多くのステークホルダーの集合体だが、従来の都市計画では商業エリアには商業に関わるステークホルダー、工業エリアには工業に関わるステークホルダー……というようにエリアごとに関わる人や組織の属性が分かれているのが一般的だった。
しかし現在は、立場や役割が異なるさまざまなステークホルダーが同じ空間を共有するようになり、多様な価値観を受け入れられる街が求められている。それには、全員のウェルビーイングの実現に向けたデータ活用による全体最適化や個別最適化が重要になる。それが「データ駆動による」の意味だ。
この「データ」の観点からウェルビーイングに取り組んでいるのがTISだ。同社 DXビジネスユニット DX企画ユニット フェロー兼DXパーソナルデータサービス部長 岡部 耕一郎氏は、次のように述べる。
「データ管理の在り方を、従来の企業主導からユーザー主導に転換しなければなりません。セキュアにパーソナルデータを守るというのは前提として、データを自分の多様性や個性を発揮するために使うことはもちろん、他者や社会課題の解決、地域の活性化などに活かす──。このような視点が求められます」(岡部氏)
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・「ウェルビーイングな街づくり」の3つの方向性
・独自に開発した20個の「ウェルビーイング指標」と5つの「ペルソナ」
・大阪の中之島エリアで進められている2つの実証実験
・ユーザードリブンだからこその難しさと、重要になるTISとのパートナーシップ
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