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  • 2024/02/28 掲載

閉域網神話崩壊、救世主「SASE」を使う4つのメリットと3つの課題

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「SASE」がネットワークセキュリティの新しいソリューションとして注目されている背景には、「閉域網神話」の崩壊がある。「閉域網」によって構成された企業ネットワークでは、巧妙化し続けるサイバー攻撃に対して通用しなくなってきたためだ。新たに登場したのが、セキュリティとネットワークの機能を一体化させたSASEである。「閉域網神話」が崩壊した理由とSASE移行のメリット、活用方法などを解説する。
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「SASE」が拓く「ネットワークセキュリティ」
(Photo/Shutterstock.com)

サイバー攻撃の巧妙化によって崩壊した「閉域網神話」

 かつて多くの人が信じていた「閉域網神話」は、「外とつながっていない閉域網は安全である」という考え方に基づいていた。しかし、企業の社内ネットワークを完全に閉じた状態で維持するのは、極めて困難である。VPN・RDP・ネットワーク機器の設定不備やサプライチェーンからの侵入など、外部との接点を断つことはできないからだ。

 サイバー攻撃の巧妙化により、インターネットとつながっている境界線を防御するだけでは、通用しない時代がやってきたと言えるだろう。しかも、侵入されてしまった場合には、防ぐ手立てがなく、被害が甚大になるケースも増えている。

 2022年10月の大阪急性期・総合医療センターのランサムウェア被害は、記憶に新しいだろう。電子カルテの消失により、外来診療や各種検査が停止し、復旧に2カ月半の期間を有する事態となった。被害総額の全貌はまだ明らかではないが、診療制限に伴う逸失利益は数十億円以上、調査・復旧費用は数億円以上と試算されている。

 侵入経路は、大阪急性期・総合医療センターのサプライチェーンである、給食事業者のVPNから病院内の閉域網へというルートだった。境界型防御では、サイバー攻撃の脅威に対抗できないとの認識が一般的となり、新たなソリューションが求められるようになった。

 そうした背景のもとで登場したのが、SASEである。ここからはSASEの仕組み、移行のメリット、運用方法などを解説しよう。

この記事の続き >>

  • ・速攻理解!「SASEアーキテクチャー」に移行する4つのメリット
    ・なぜ難しい? 中堅・中小企業のSASE導入を阻む「3つの課題」
    ・中堅・中小企業のSASE導入の課題を解消するシンプルな環境とは

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