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  • 2023/12/27 掲載
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データを活用し、ビジネスに新たな価値を生み出す「データ駆動型(ドリブン)ビジネス」の実現が企業の課題の1つとなっている。データに基づく新たな価値創造に早くから取り組み、結果を出している企業の1つが、2022年度の決算でも過去最高の売上・利益を達成した塩野義製薬だ。同社はどのようにデータ活用基盤を構築し、どのようにデータドリブンビジネスに取り組んでいるのだろうか? キーパーソンであるDX推進本部 データサイエンス部長の北西 由武氏に話を聞いた。

データ活用組織とIT組織が両輪として機能することが重要

 少子高齢化が進む中、これまで以上に生活者の健康増進、未病・予防の重要性が高まっている。塩野義製薬においても、これまでの診断治療が中心としたビジネスから、予後を含めたヘルスケアをサービスとして提供していこうとしている。

 同社では日本企業では比較的珍しい「データサイエンス部」を設置している。そこでは、データに基づく仮説検証サイクルをいかに高速に、かつ高品質に回すかに重きを置いて活動していると北西氏は話す。データサイエンス部が属するDX推進本部には、データ活用を担うデータサイエンス部とIT活用を担うIT&デジタルソリューション部の2つの組織がある。

 その理由として、北西氏は「データ活用の組織は“攻め”を担い、IT組織は“守り”を担う。一般的に両組織は相反しやすいのですが、当社の場合、データ活用とIT活用はDXの両輪として機能しスピーディにシステムからデータ活用まで取り組むことができています」と話す。

 さらに、データサイエンス部にはデータサイエンスユニット、データエンジニアリングユニットがある。両者の違いについて北西氏は、データサイエンスは「活用」を担うが、本来はデータ活用の目的があり、そのためにどんなデータをどのように取得、蓄積していくかを設計する必要があるとする。そこで、「DXやデータ活用の源泉であるデータそのものの設計を担うデータエンジニアリングが重要なカギを握ると考え、人員を配置しています」ということだ。

 では、データドリブンビジネスを行うために必要なポイントは何だろうか? ここからはより具体的な内容に踏み込んで、北西氏が実情を明かしてくれた。

この記事の続き >>

  • ・塩野義製薬が仮説検証のサイクル高速化を目指し着手したのは?
    ・「データの解釈にもリテラシーが必要」と考えるワケ
    ・データエンジニアリング実現に向けた「人材育成」はどうしている?

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