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  • 2023/07/25 掲載
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クラウド活用が進む一方、部門ごとに異なるクラウドサービスを導入した結果、システムのサイロ化が起こり、データや業務プロセスの連携に支障を来すケースは多い。そこで本稿では、複数のシステムを一元管理できるツールiPaaS(integration Platform as a Service)に着目。自社のDXに適したグランドデザインを描き、iPaaSを有効活用していくための方法をアイ・ティ・アールのシニア・アナリスト 水野慎也氏が語った。

DXで増殖する個別最適システムはどう対処すべきか

 ITリサーチとコンサルティングを手掛けるアイ・ティ・アール(ITR)が毎年実施している国内IT投資動向調査からは、DXが日本でもすでに実践フェーズに突入しつつあることが見て取れる。

 たとえばDX実践度の調査では、4領域・16個のDXテーマについて企業の実践度を調べた。その結果、「半数以上のテーマで成果を挙げている」と答えた企業は9%、「一部のテーマで成果を挙げている」企業は16%に上った。そしてこれをテーマ別に見ると、「ワークスタイルの変革」「業務の自動化」が約4割、残りのテーマでも3割前後が成果を挙げており、各社が個々の経営課題に応じて一定の成果を収めていることが分かる。

 だが、DXの実践が新たな弊害も生むこともある。水野氏は、「DXでは、システムは主にクラウド上に展開されますが、クラウドではスピードが重視されます。その結果、システム連携を含む全体最適が後回しにされ、システムが複雑化しがちなのです」と指摘する。

 たとえば、「新しく開発したシステムと既存のシステム間でのデータ連携ができず、手作業が必要になる」「新しいシステムが増えるたびに、後付けのAPI連携が増殖していく」などといった無秩序な状況に陥らないためにも、iPaaS(integration Platform as a Service)の活用を検討すべきだと水野氏は語る。

 次章からは、iPaaSの役割や国内動向を見ながら、iPaaS活用のためのポイントを詳しく見ていこう。

この記事の続き >>
・システムの複雑化を防ぐために第一にすべきことは? そもそもiPaaSは何ができるのか
・【比較に役立つ】主なiPaaS製品13選と各サービスの概要まとめ
・iPaaS製品選定のカギ「チェックすべき4つの主要機能」「要注意ポイント」

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