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  • 2023/07/11 掲載

大手企業でも…クラウド誤設定の情報漏えい、現実的なセキュリティ対策はどう行う?

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多くの企業や行政組織でクラウド化が進み、複数のクラウドサービスを併用するマルチクラウドの利用が増加している。しかし、マルチクラウドの環境下ではセキュリティ対策が複雑化することで、一元的な管理が難しくなったり、運用上の工数やコストが増大している。実際、JTBやトヨタなどの大手企業において、人為的な設定ミスによるセキュリティインシデントが発生した。こうした状況を防ぐために、どのようにセキュリティ対策を行ったらよいのだろうか。
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「マルチクラウドの時代」のセキュリティ対策とは?
(Photo/Getty Images)

マルチクラウド環境への移行のメリットと課題

 クラウド化の急速な普及により、「マルチクラウドの時代」が到来しつつある。2022年に公表されたFlexeraのレポート「State of the Cloud 2022」によると、米国の89%の組織でマルチクラウド戦略を採用しているとの結果が出ている。

 米国のみならず、日本の企業でもマルチクラウド化が進んでいるのは、多くのメリットがあるからだ。主なメリットは、「災害対策に有効であること」「コストパフォーマンスの最適化が可能であること」「ベンダーへの依存度の低減が期待できること」の3つである。マルチクラウド活用で機能が分散されることにより、リスクが分散される。また、さまざまなサービスを使い分けることで、コストの削減、ベンダー依存の低減なども期待できるだろう。

 しかし、マルチクラウド環境には課題もある。管理が不十分な場合には、「コストの増加」もあり得るためだ。また、「人的リソースの不足」という課題も発生しやすくなる。IT技術者の不足は、セキュリティ体制の不備や情報漏えいリスクの増大にも直結するだろう。

 マルチクラウド環境での最大の課題は、システムの複雑化によるセキュリティ対策の難しさだ。設定ミスや設定漏れなどのリスクの増大も考えられる。しかし、人手で管理するのはすでに限界がきているといえるだろう。

 そこでここからは、マルチクラウド時代に求められる効果的な脆弱性管理の方法について解説する。

この記事の続き >>
・JTB、トヨタで…増加する「個人情報漏えい事件」
・多様化・増加し続けるIT資産を守るために必要な統合管理
・現実的な脆弱性管理を行うための「3つのポイント」

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