Tetsushi Kajimoto

［東京　９日　ロイター］ - 財務省が９日発表した国際収支状況速報によると、７月の経常収支は３兆１９３０億円の黒字だった。ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は２兆５８９３億円の黒字で、公表された黒字幅は予想を上回った。第１次所得収支は４兆４４１０億円で、１９８５年の統計開始以来、最大の黒字幅となった。

経常収支のうち貿易収支は赤字に転化したものの、第一次所得収支は黒字幅を拡大した。貿易収支を含む貿易・サービス収支は１兆０１５５億円の赤字、第２次所得収支は２３２５億円の赤字だった。

エコノミストの間では、７月前半の１ドル＝１５０円台後半─１６０円台の円安環境を受けて第一次所得収支が拡大し、経常収支の黒字幅が前月から拡大すると予想する声が出ていた。