- 2024/09/05 掲載
今年のドイツ経済、ゼロ成長に IFOが予測を下方修正
[ベルリン 5日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所は5日、今年の同国の経済成長予測を0.4%からゼロ%に下方修正した。
経済リサーチ責任者のティモ・ウォルマースハウザー氏は「ドイツ経済は停滞し、低迷している。他の国は回復を感じている」と指摘。
景気後退(リセッション)を予想するかとの質問には、ドイツ経済は年最大0.5%のペースで成長しており、四半期ベースでは平均0.1─0.2%の間になると発言。
「これは通常の景気変動の影響で、マイナス成長の時もあればプラス成長の時もあるという状況に陥りがちになるということだ」とし、リセッションという言葉がいつも使えるわけではなく「危機という言葉の方がずっと良い」と述べた。
来年の経済成長率予測は1.5%から0.9%に下方修正した。2026年は1.5%になる見通し。
今年のインフレ率は2.2%と、昨年の5.9%から鈍化する見通し。来年は2.0%、26年は1.9%に低下すると見込んでいる。
インフレの鈍化にもかかわらず、消費の低迷は続く見通し。同氏は「受注状況が芳しくなく、購買力の増加でも消費拡大には結びついていない」と述べた。
貯蓄率は現在11.3%で、パンデミック前の10年間の平均である10.1%を大幅に上回っている。
今年の失業率は6.0%と、昨年の5.7%から上昇する見通し。来年は5.8%、26年は5.3%に低下する見通しという。
同氏はドイツが構造的な危機に陥っていると指摘。「あまりにも投資が少ない。特に製造業がそうだ。生産性が長年停滞している」と述べた。
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