- 2024/08/30 掲載
エヌビディア株6%安、業績予想に失望感もAIブーム継続との見方
[29日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは前日公表した業績予想が投資家の高い期待に届かず、29日に株価が6%超下落した。ただ比較的小幅な下げにとどまったことで、これまで同社の株価を押し上げてきた生成人工知能(AI)ブームに対する信頼感は揺らいでいないと指摘する声もある。
同社は28日、第3・四半期(8─10月)の粗利益率が市場予想を下回る可能性を示唆。売上高見通しも市場予想とほぼ一致する水準にとどまった。しかし最新のAI向けチップ「ブラックウェル」の生産が第4・四半期に拡大するという見通しを受け、一部の投資家の懸念は和らいだ。
エヌビディアの株価は年初来では依然として137%上昇している。これまでの一連の四半期決算で売上高見通しが市場予想を上回ってきたことが背景にあり、投資家の期待は高まる一方となっている。
AJベルの投資アナリスト、ダン・コーツワース氏は「投資家はアナリスト予想の平均値をエヌビディアの業績の基準とせず、予想レンジの上限をクリアすべきハードルとしたようだ」と指摘した。
一部のアナリストは押し目買いの機会とみる。
ラファー・テングラー・インベストメンツのナンシー・テングラー最高経営責任者(CEO)は「エヌビディアは決算発表時にもっと大きな下げを記録したこもある。売られる局面は同社株を買い増す機会と考える」と話した。
一部の大型ハイテク株は29日に上昇しており、投資家はエヌビディアの決算がAIブームにとって悪い兆候を示すものとは見ていない可能性がある。
キルター・チェビオットのアナリスト、ベン・バリンジャー氏は「長期的なAIストーリーはまだ失われていないようだ。悲惨な数字ではなかったことに少し安堵している」と語った。
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