- 2024/08/30 掲載
鉱工業生産、7月は前月比2.8%増 半導体製造装置など寄与
Yoshifumi Takemoto
[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日発表した7月鉱工業生産指数速報は前月比2.8%上昇となった。半導体製造装置などが寄与した。前月は「一進一退ながら弱含み」としていた基調判断は「一進一退」に引き上げた。基調判断引き上げは2023年3月以来1年4カ月ぶり。ロイターの事前予測調査の同3.3%上昇は下回った。
生産予測指数は8月が前月比2.2%上昇、9月が同3.3%低下となった。ただ、生産予測指数は上振れする傾向があり、これを補正した8月の試算値は前月比0.9%低下する見込み。メーカーの生産に影響を及ぼす可能性のある台風の影響も織り込まれていない。
今回、基調判断を上方修正したことについて、経産省は「在庫減少などを背景にした企業マインドの改善」を理由に挙げる。先行きは「慎重に注視する」(幹部)としている。
経産省は企業の生産計画の下方修正の動きなどから企業マインドを計測しており、緩やかに改善傾向が続いているとみている。
7月の生産を押し上げた業種は電気・情報通信機械や生産用機械、電子部品・デバイスなど。品目別の前月比は、半導体製造装置が30.2%増、レーダ装置が11倍、半導体メモリーが34.5%増など。
自動車は一時的稼働停止の反動増で前月比1.9%増だった。
レーダ装置は大型案件が発生したほか、半導体製造装置は中国・台湾向けが好調。半導体メモリーはデーターセンター向けが増えた。
一方、軽油は設備不具合、ナフサは定期修理の影響が響き減産となった。
*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html
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