- 2023/12/27 掲載
午後3時のドルは142円半ばで小動き、明確な方向感出ず
[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤に比べて小幅にドル高/円安の142円半ばで推移している。朝方、12月18―19日開催の日銀の金融政策決定会合での「主な意見」が発表されると、ドルは一時142.83円付近まで上昇したが、その後は142円半ばを挟んで一進一退となり、明確な方向感は出なかった。
12月会合の日銀の金融政策決定会合の主な意見では、2%物価目標の実現の確度がさらに高まってきているとして「金融正常化のタイミングは近づいている」とする意見が出る半面で、早期の政策修正に慎重な意見が複数出るなど、政策修正のタイミングを巡ってメンバー間で意見の隔たりがあることが明らかになった。
市場では「マイナス金利解除はまだ先という見方がマーケットに浸透する内容だった」(国内運用会社・チーフストラテジスト)との受け止めが聞かれた。日銀の「主な意見」を手掛かりにした「仕掛け的な円売りも出たのではないか」(IG証券のシニアマーケットアナリスト・石川順一氏)との指摘もあった。ただ、ドル買いの勢いは続かず午後のドル/円は小動きの展開が続いた。
石川氏はドル/円の動向について、年内は140円台を維持するとみている。「来年3―4月頃には日米の金融政策が転換点を迎えるとみられ、明確なトレンドが出てくるのはその頃だろう」と話した。
ユーロ/ドルは1.1042ドル付近で、前日のニューヨーク市場終盤とほぼ横ばい。ユーロ/円は157.42円付近で、若干円安が進行した。ユーロは米利下げ観測を背景にしたドル安の裏で底堅さを維持しているものの、「実体経済が米国に比べて悪く、長期的にはユーロ安方向に傾きやすいのではないか」(前出の国内運用会社・チーフストラテジスト)という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 142.56/142.57 1.1041/1.1045 157.44/157.45
午前9時現在 142.49/142.50 1.1040/1.1044 157.34/157.35
NY午後5時 142.40/142.41 1.1040/1.1044 157.23/157.27
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