• 2023/12/27 掲載

マイナス金利解除で意見交錯=「春闘見て判断」も―日銀12月会合

時事通信社

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日銀は27日、今月18、19日に開いた金融政策決定会合の主な意見を公表した。マイナス金利政策の解除に関し、一人の政策委員は「金融正常化のタイミングは近づいている」と主張。一方、「少なくとも来春の賃金交渉の動向を見てから判断しても遅くない」との意見も出されるなど、政策修正の時期を巡り意見が交錯していることが明らかになった。

日銀は今月の決定会合で、現在の大規模金融緩和策を維持した。ただ、金融市場ではマイナス金利解除を巡る思惑が根強く、会合での議論の内容が注目されていた。

来年の春闘については、ある委員が「賃金上昇率は今年を上回る蓋然(がいぜん)性が高い」と指摘。「タイミングを逃さず金融正常化を図るべきだ」と早期の政策修正を主張する意見があった。

これに対し、委員の一人は「現時点では、物価目標の持続的・安定的な実現を十分な確度を持って見通せる状況にはなお至っていない」と強調。また、2%の物価目標実現の見極めは「十分な余裕を持って行うことができる」として、慌てて政策変更する必要はないとの見解もあった。

【時事通信社】 〔写真説明〕金融政策決定会合に出席するため、日銀本店に入る植田和男総裁=19日、東京都中央区(代表撮影)

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