- 2023/12/26 掲載
ダイハツ国内全工場停止=認証不正、再開見通せず
ダイハツ工業の認証不正問題で、同社は26日、本社工場(大阪府池田市)の稼働を停止した。これにより、完成車を生産する国内4工場全てがストップした。同社は、国土交通省の立ち入り検査に協力し、車両が安全や保安基準に適合するか確認を進めるが、生産再開の時期は見通せない状況だ。
いずれの工場も、少なくとも来年1月末まで休業が続く見通し。休業中も、夜勤以外の従業員は残務処理などのため出勤を続ける。26日朝に本社工場に出勤した20代男性従業員は「これだけの大きな事案なので生産停止も仕方がない。会社からの補償もあるので不安はそれほどない」と話した。これまでは車の組み立て作業を担当してきたが、同日は掃除などを行うという。
ダイハツによると、今年1月の国内生産台数は約6万6000台だった。不正を受け、各地の販売店では顧客からダイハツ車の購入キャンセルが相次ぐなど波紋が広がっている。また、生産停止の影響は部品を供給する下請け企業など広範に及ぶため、経済産業省や関連する自治体は経営支援や資金繰りに関する相談窓口を設置するなど対応を急ぐ。
ダイハツは今月20日、国内で生産・開発している全28車種の安全性に関する認証試験で不正が確認されたと発表。25日までに完成車を製造する滋賀工場(滋賀県竜王町)、京都工場(京都府大山崎町)、子会社ダイハツ九州の大分工場(大分県中津市)の稼働を停止した。
【時事通信社】 〔写真説明〕稼働を停止したダイハツ工業の本社工場=26日午前、大阪府池田市 〔写真説明〕ダイハツ工業本社=大阪府池田市
関連コンテンツ
PR
PR
PR