- 2023/12/25 掲載
午前の日経平均は小幅続伸、参加者少なく方向感出ず
[東京 25日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比122円34銭高の3万3291円39銭と、小幅に続伸して取引を終えた。前週末の米市場でナスダック総合、S&P総合500種が上昇した流れを受けて日本株も底堅い値動きとなった。ただ、クリスマス休暇に入る海外勢も多く積極的な買い手不在の中、全般的には方向感に欠ける展開が続いた。
日経平均は前営業日比245円高で寄り付いた後、次第に上げ幅を縮小したが、3万3300円近辺では下値も堅くどんどん値を消す展開にはならなかった。物色動向としては「同じセクターの中でも騰落が入り混じり、買われていた銘柄が売られて下がったものが買い戻されるという動き」(国内証券・ストラテジスト)となり、明確な方向感はみられなかった。
GCIアセットマネジメントのポートフォリオマネージャー・池田隆政氏は「全体的に商いが薄い中、売りが出ているというよりは買いが入っていない状況」と指摘。下値は堅いものの、買い手不在の中で年内は高値を追うのは難しいとみている。一方で、年末年始は市場のボラティリティーが高まりやすく、「急速な円高進行による株安に注意が必要」(池田氏)という。
きょうは午後に植田和男総裁が経団連審議員会で講演を行う予定となっているが、「12月の日銀会合からまだ時間が経っておらず総裁の見解が変わっている可能性は低いとみられ、相場への影響は限られるのではないか」(前出の国内証券・ストラテジスト)との声が出ていた。
TOPIXは0.19%高の2340.97ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆4869億8700万円だった。東証33業種では、ゴム製品、医薬品、精密機器など18業種が値上がり。海運、パルプ・紙、鉄鋼など15業種は値下がりした。
個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが小幅高、ソフトバンクグループが1%超高としっかり。トヨタ自動車、ソニーグループも買われた。東京エレクトロンは小幅高となった一方、アドバンテストは1%超安で軟調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり768銘柄(46%)に対し、値下がりが832銘柄(50%)、変わらずが58銘柄(3%)だった。
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