• 2023/12/22 掲載

平均年限是正へ6カ月短国「ゼロ」、コロナ前も視野=24年度国債発行計画

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Takaya Yamaguchi

[東京 22日 ロイター] - 財務省が22日発表した2024年度国債発行計画によると、カレンダーベース市中発行額は前年当初比19.3兆円減の171兆円となった。累次のコロナ対策で増発した6カ月物の割引短期国債を「皆減(ゼロ)」とし、短期に偏った調達構造を見直す。流通する国債の平均償還年限は8年7カ月となる見込みで、次年度以降のコロナ前回復も視野に入る。

コロナ禍の22年度は、当初128.8兆円としていた市中発行額を2次補正で212.3兆円に見直し、6カ月物での調達を45.6兆円まで膨らませた。新たな計画では、段階的に縮減してきた6カ月物を当初比8.7兆円減とし、24年度の発行を見送る。

次年度計画では「金融政策の不透明感が増している状況下で5年や2年、割引債の各年限に減額余地がある」との声にも配慮し、1年物の割引短期国債を当初比3.6兆円減の38.4兆円に見直す。

金融政策に敏感な2年、5年債の減額幅は、当初比年額でそれぞれ3.6兆円、2.4兆円とし、中長期的な国債の安定消化に備える構えだ。金利先高観が強まるなかで短期借り換えを繰り返せば、調達コストが膨らみかねない。

カレンダーベースの平均償還年限は22年度に6年8カ月まで短期化していたが、24年度の年限配分からの推計では、コロナ前の9年(21年度)に迫る。

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