• 2023/12/22 掲載

新生東芝、パワー半導体の生産能力増強=島田社長

ロイター

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Miho Uranaka

[東京 22日 ロイター] - 東芝の島田太郎社長は22日、日本産業パートナーズ(JIP)傘下で新経営体制が始動し、まずは電気自動車(EV)の急速な普及により需要が急拡大するパワー半導体の増産体制を整える考えを示した。ロイターなどとのインタビューで語った。

島田社長はパワー半導体について「作っても飛ぶように売れる状態」といい、「キャパを出来るだけ早く拡充する」と話した。同社は石川県能美市でシリコン製パワー半導体の生産能力増強を進めている。今月8日にはJIPを中核とする企業連合の資金の出し手であるロームとパワー半導体分野における共同投資も公表した。

島田社長は、不採算事業の撤退の可能性も問われ「重要で儲かる部分への資源の再配分は、今までもやってきたし、これからもやっていく」と述べた。早期に売上高営業利益率(ROS)10%を目指す方針を改めて強調した。

東芝は、20日に上場廃止となり74年の上場の歴史に幕を閉じた。この日移行した新経営体制は、取締役7人のうち4人を馬上英実社長らJIPの幹部が占め、オリックスや中部電力など出資者からも取締役を迎えている。

午前中に開催した最初の取締役会では、現在4つの分社体制を実質的に廃止することを決めた。島田太郎社長が4社の社長も兼務する。上場の終盤には、物言う株主との対立が表面化し経営が紆余曲折したことを振り返り、新経営体制では「腹落ちしていく速度は、はるかに速くなる」と語った。再上場については「株主が決めること」とした。

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