- 2023/12/19 掲載
午後3時のドルは143円台へ急伸、日銀据え置きで円全面安
[東京 19日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から円安の143円半ばで取引されている。日銀がきょうの金融政策決定会合で、大規模緩和策の現状維持を決めたことを受けて、円が全面的に下落した。
日銀が発表した声明は、前回の内容をほぼそのまま踏襲。経済・物価・金融情勢に応じて機動的に対応しつつ、粘り強く金融緩和を継続していくことで、賃金上昇を伴う形で2%の「物価安定の目標」を持続的・安定的に実現することを目指す、とするフォワードガイダンス(先行き指針)も維持した。
発表後の市場では円が急落した。ドルは発表前の142円半ばから一時143.78円まで1円超上昇したほか、豪ドルも95円半ばから96円半ばへ、ポンドも180円前半から181円後半へ買われた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏は、発表直後に円が急落した理由を「一部でイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の撤廃やマイナス金利の解除を今回会合で実施するのではないか、との思惑がくすぶっていたため」と分析している。
市場では、政策修正の時期を見極める手がかりとして、この後行われる植田和男日銀総裁の会見に関心が集まっている。1月会合で政策を修正すると予想する向きは、何らかの示唆があると期待を寄せるが、植野氏は「年末年始を前に疑心暗鬼を生じさせるようなコメントをしても、ただボラティリティを上昇させるだけにならないか」と懸念していた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.49/143.50 1.0926/1.0930 156.79/156.83
午前9時現在 142.69/142.70 1.0923/1.0924 155.86/155.87
NY午後5時 142.76/142.79 1.0923/1.0927 155.95/156.01
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