- 2023/12/19 掲載
利付20年債の減額前倒しで調整、来月から2000億円減=関係筋
[東京 19日 ロイター] - 財務省は、市中発行する利付年限債のうち20年物の発行減額を前倒しし、2024年1月から2000億円減らす方向で調整に入った。複数の関係筋が明らかにした。金利環境の変化に伴う需給不安に対応する。
23年度国債発行計画では20年債の月次発行額を1兆2000億円とし、市中向けカレンダー発行額190.3兆円のうち、14.4兆円を20年債で消化している。来月からは月額1兆円に見直し、近く策定する24年度計画にも反映する。20年債の次年度発行額は新たに12兆円となる。
計画策定に先立つ市場参加者との協議では「20年債を優先して減額すべき」との声が多かった。日銀が累次の政策修正に踏み切ったことで銀行など主力投資家による「20年債離れ」もみられ、4月を待たずに減額を前倒しする判断に傾いた。
20年債の発行額は、今の規模になった20年度3次補正編成に伴う増額以降は変更してこなかった。減額すれば19年度以来となる。
24年度計画の全容は予算編成と併せて今後詰める。次年度は、過去に発行した国債の借り換えに必要な「借換債」の減額も予想され、市中向けでは20年債以外でも30年債と40年債、流動性供給を除くすべての年限債が減額される公算が大きい。
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