- 2023/12/05 掲載
独予算巡る危機、低迷する経済に新たな打撃=ZEW所長
[フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州経済センター(ZEW)のワムバッハ所長は4日、ドイツの予算を巡る危機について、すでに低迷している経済に対する新たな打撃になると警告した。
独憲法裁判所が新型コロナウイルス対策予算の転用を認めない判決を下したことを受け、連立与党は11月末、財政赤字を抑制する「債務ブレーキ」の一時停止を盛り込んだ2023年度の補正予算案を発表。リントナー財務相は、憲法裁の判決を踏まえ24年の連邦政府予算4500億ユーロに対して170億ユーロ程度の歳入不足が生じるとの見通しを示している。
ワムバッハ所長はロイターに対し、予算を巡る状況は「経済に対する新たな痛手となる」と指摘。「低炭素」経済への転換の先行きが不透明になっていることにも言及し、「ドイツ経済はうまくいっていない」と語った。
ドイツ銀行は先週、憲法裁の判決と予算を巡る危機的な状況を踏まえ、独経済成長率予想を下方修正。0.2%のマイナス成長に陥るとの見方を示した。
国際通貨基金(IMF)は独経済について、物価上昇などで競争力が損なわれ、23年は0.5%のマイナス成長に陥るとの予想を示している。
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