• 2023/12/02 掲載

物価高克服へ正念場=強気の連合、経営側に迷い―春闘

時事通信社

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


2024年春闘は、物価上昇を上回る賃上げが実現するかが焦点だ。連合の集計では23年春闘の平均賃上げ率は3.58%と30年ぶりの高い伸びを記録したものの、物価の上昇ペースには追い付いていない。生活防衛のために要求水準を引き上げた連合と、大幅な賃上げに二の足を踏む経営側とは、立場に開きがある。

「24年春闘こそ正念場だ」。連合の芳野友子会長は1日の中央委員会で、今年を上回る賃上げ率の獲得に向けた決意を示した。ガソリンなどの燃料や食料品の価格上昇が続き、家計は圧迫されたまま。支持率回復を狙う一環として「賃上げ促進税制」の拡充を打ち出した岸田政権の後押しも得て、強気の交渉を貫く構えだ。

これに対し、経済界は「今年以上の熱量と意志を持って取り組みたい」(十倉雅和経団連会長)と協調姿勢を示しつつも、簡単には応じられない事情を抱えている。総務省の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの実質消費支出は、9月まで7カ月連続で前年を下回った。生活必需品を中心に、販売減を回避するため追加値上げには慎重にならざるを得ず、人件費をさらに増やすのはハードルが高い。

一方、連合が掲げた「5%以上」の賃上げ要求には、実現を疑問視する声も上がる。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、今年の春闘が本格化した頃に4%程度だった消費者物価上昇率が来年初めには2%台前半に鈍化すると予想。「(賃上げ交渉の)勢いがそがれる部分がある」との見方を示している。

【時事通信社】 〔写真説明〕連合の中央委員会で発言する芳野友子会長=1日午前、千葉県浦安市

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます