• 2023/11/29 掲載

ドイツ経済、来年は成長回復 財政巡る不確実性が重し=OECD

ロイター

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[ベルリン 29日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)は29日、ドイツ経済が今年若干縮小するものの来年は成長を回復すると予想した。ただ憲法裁判所判決を受けた財政を巡る不確実性が下押し要因と指摘した。

今年の成長率予想はマイナス0.1%。ドイツ政府の予想はマイナス0.4%。世界的に金利上昇で需要が低迷し、ドイツの輸出に影響している。OECDのエコノミスト、イザベル・コスケ氏は「ドイツ経済は明らかに厳しい局面にある」とロイターに述べた。

OECDは、24年は0.6%のプラス成長を回復し、25年は1.2%に加速すると予想。インフレ鈍化や賃金上昇が実質所得や個人消費を支えると見込む。

ドイツ政府の予想は24年が1.3%、25年が1.5%。

ドイツを巡っては、新型コロナウイルス対策で使わなかった予算を環境保護対策や産業補助金に振り分けることを違憲とする憲法裁判決を受け、予算編成が混乱し、経済への影響が懸念されている。

コスケ氏は「予算を巡る危機を早急に解決し、企業や家計の計画に将来の安心と信頼感を提供することが重要だ」と述べた。解決策には歳出削減、歳入増加、新規借り入れを制限する債務ブレーキの改革が含まれる必要があると指摘した。

インフレ率はエネルギー価格高の影響緩和や財政引き締めなどによって鈍化すると見込み、23年の6.2%から24年は2.7%、25年は2.1%に低下すると予想した。

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