- 2023/11/29 掲載
HSBCなど大手4行、脱炭素国際イニシアチブから離脱=関係筋
[ロンドン 29日 ロイター] - 英スタンダード・チャータード、HSBC、仏ソシエテ・ジェネラル、オランダのABNアムロ銀行の大手銀行4行は、企業が設定した温暖化ガス削減目標を精査する国際イニシアチブ「SBTi」から離脱した。関係筋が明らかにした。
化石燃料事業への融資継続が困難になる恐れや、SBTi(科学に基づく目標イニシアティブ)の目標設定基準が厳しすぎることが背景という。
SBTiは金融機関向けの新基準を2024年にも公表する方針で、銀行や資産運用会社は新規の化石燃料プロジェクトへの投融資を行わないよう求められる見込み。
スタンダード・チャータードの広報担当者は離脱を確認し、SBTiの基準案は「われわれの顧客と市場の(化石燃料からの)移行」を十分に考慮していないと述べた。
温暖化ガス削減目標については別の第三者による検証を求めており、国連環境計画が関与する「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」を通じて科学的根拠に基づく目標を設定していると説明した。
NZBAはSBTiよりも基準が緩く、温室効果ガスの排出量削減に改善があれば化石燃料事業への融資が可能。
HSBCの広報担当者はNZBAのガイダンスに沿って排出量目標を設定していると述べた。ソシエテ・ジェネラルはコメントを控えた。ABNアムロの広報担当者はSBTiを離脱した後もNZBAのメンバーだと述べた。
米主要行はSBTiに加盟していない。
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