• 2023/11/29 掲載

野村HD、ホールセール部門のコスト削減策を1億ドル追加=奥田社長

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[東京 29日 ロイター] - 野村ホールディングスの奥田健太郎社長は29日、海外で苦戦する「ホールセール部門」について、コスト削減策を1億ドル上乗せし、さらなる上積みを目指す方針を示した。機関投資家向けに開いた「ノムラ・インベストメント・フォーラム」で明らかにした。

23年3月期の部門コストは55億ドルだった。これまでは、25年3月期に53億ドルにするとしていたが、足元で削減が進み、目標を超えてクリアできる状況が見えてきた。奥田社長は「今上期に追加的な人員調整、構造改革を進めたことで51億ドルまで引き下げられる見通しになった」と述べた。

リソースの再配分や最適化を通じて「中期的に部門のリスクアセットを4―6%圧縮して、部門のROE(自己資本利益率)の改善を目指す」とも語った。

奥田社長は「単に市場の回復を待っているというつもりは全くない」と述べ、好調な日本のビジネスや顧客へのリソース配分を行っていることも明らかにした。

日本のビジネスについては、「貯蓄から投資」という政策や金融政策変更への思惑などを背景に、海外投資家の関心が高まっているという。奥田社長は「海外の投資家は日本国債や株式へのアロケーションを増やし、過去3年にわたって減少傾向だった日本関連のフィープールは完全に底打ちした」と述べた。

今回の「インベストメント・フォーラム」には海外から約500人が参加。これは、昨年比約2倍だという。

奥田社長は「日本における強いフランチャイズ、グローバルな顧客基盤を持つ野村グループにとっては絶好のビジネスチャンス」と語り、さらなる成長を目指す意気込みを示した。今上期の日本ビジネスは31%増収となった。 

24年4月から「営業部門」を「ウェルス・マネジメント部門」に名称変更することも併せて発表した。

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