- 2023/11/29 掲載
「影の銀行」、監督強化が必要=ECB銀行監督委員長
同委員長は、影の銀行が資金の貸し手として、従来の法律に基づく銀行などよりも大きな存在になっており、金融全般の安定性を脅かすリスクが高い恐れがあると指摘した。
さらに同委員長は「多く存在していそうなのがエクスポージャーの集中や流動性ミスマッチ、過剰レバレッジで、マクロ・プルーデンスの監督機関であるECBとしては当然のことながら、そうしたことに対して責任を負う可能性がある」と述べた。
さらに個人的な見解と断った上で「(ECBによる)規制の範囲を幾分か拡大する必要があるだろう」と指摘した。ただ、影の銀行は「(いわゆる)銀行とは異なるものなので、同様の方法で監督できると考えるべきではない」と付け加えた。
エンリア氏は年末で退任する予定。
影の銀行を巡っては、総資産が既に51兆ユーロ(56兆1300億ドル)に及んでいるが、金融規制は銀行よりも緩い。仮に監督を強化する場合、関係法規の改正が義務付けられている上、改正手続きには時間を要し、広範な政治合意が求められる。
関連コンテンツ
PR
PR
PR