• 2023/11/28 掲載

インベスコ、来年のアジアクレジット市場を有望視 中国債に強気

ロイター

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Anisha Sircar

[28日 ロイター] - 米資産運用会社インベスコは、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ休止観測が高まる中、2024年のアジアクレジット市場のリターン(収益率)が過去2年を上回るとみている。

インベスコ・フィクスド・インカムのアジア太平洋地域担当責任者フレディ・ウォン氏はロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラム(GMF)で、FRBが追加利上げを見送る中、アジアの投資適格社債のリターンが「平均10%台半ばになる」と述べた。

アジアのクレジット市場は来年おおむね1桁台後半から2桁台前半のリターンを達成すると予想した。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)の調査によると、今年、投資適格社債には1450億ドルの資金が流入し、ハイイールド債からは90億ドル流出している。

BofAのデータによると、アジアの投資適格社債の今年のリターンはプラス1.3%で、米国のマイナス0.9%、EMEAのマイナス1.9%、中南米のマイナス2.3%をアウトパフォームしている。

ウォン氏は、アジアのハイ・イールド債はまだ十分魅力的な投資対象ではないかもしれないとし、来年米国が不況になるとは予想していない、と付け加えた。

投資家は通常、アジアのハイ・イールド市場に投資する際、2桁台前半のリターンを求めるが、市場はまだ「資金を投入する」ほど割安ではないとの見方を示し、「投資家はすでに、投資適格クレジットを通じて6%から8%のハイイールド並みのリターンを得られる」と指摘した。

アジアでは、インドとインドネシアの現地通貨建て債券に「力強い」パフォーマンスを予想。オーストラリアと韓国の債券は米国市場との相関関係が続いているため「良い動きをするだろう」と述べた。

中国債券には今後数年間は強気とした。世界的に中国への投資配分が少ないことを背景に「見逃してはならないビッグトレード」だと指摘した。

ウォン氏は、中国が伝統的なインフラ主導から質の高い成長モデルに変わりつつあり、中国への投資配分も重点を変えなければならないと述べた。

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