• 2023/11/28 掲載

1人平均賃金、23年は改定額・改定率が99年以降で最高=厚労省調査

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Kentaro Sugiyama

[東京 28日 ロイター] - 厚生労働省が28日公表した「賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、2023年に「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」企業の割合は89.1%と、前年から3.4ポイント上昇した。物価高や労働力の確保・定着を考慮した企業が多く、改定額は9437円、改定率は3.2%と前年から大きく伸び、ともに比較可能な1999年以降で過去最高となった。

1人平均賃金は、所定内賃金(諸手当などを含むが、時間外・休日手当などの割増手当、慶弔手当などの特別手当を含まない)の1カ月1人当たりの平均額。「引き上げた・引き上げる」企業の割合は2019年(90.2%)以来の高さとなった。

22年の改定額は5534円、改定率は1.9%だった。

23年中に賃金改定を実施または予定していて、金額も決定している企業について、最も重視した判断要素を見ると「企業の業績」が36.0%と最も多かった。

次いで「労働力の確保・定着」が16.1%、「雇用の維持」が11.6%だった。人員確保を考慮した企業も多く、それぞれ前年から伸びた。

同調査は常用労働者100人以上を雇用する全国の民営企業を対象に、賃金の改定額、改定率、改定方法などを聞いたもので、1982年から行っている。今回の実施期間は7月20日─8月10日。対象企業数は3620社、有効回答は1901社。有効回答率は52.5%だった。

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