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2018年02月08日

「なぜもっとトヨタを研究しないのか」トヨタ式の専門家に聞く「モノづくり最前線」

いま日本のモノづくり産業の危機感が高まっている。中でも自動車業界は、デジタル化の進展、中国の台頭、IT業界からの新規参入などに見舞われ、「生きるか死ぬかの瀬戸際にある」と強い危機感をあらわにする声もある。こうした難局にどう立ち向かうべきか。トヨタで26年間、トヨタ生産方式の現場の実務を担当し、著書も多い豊田生産コンサルティング 代表取締役 CEOの青木幹晴氏に、トヨタから学ぶべき現場力と、これからを生き抜くデジタル戦略について話を聞いた。

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豊田生産コンサルティング
代表取締役 CEO
青木 幹晴 氏


日本企業は本当にトヨタを研究し、学んでいるのか

 トヨタで26年間、同社の生産方式の礎ともいえる「生産管理・原価管理・要員調整」といった実務から、さらに天守閣としての「トヨタ生産方式現場改善」に至るまでの豊富な経験をもつ、豊田生産コンサルティング 代表取締役 CEOの青木幹晴氏は、過去のトヨタについて次のように回想する。

「実はトヨタでは、昔からずっとトップが危機を訴えています。現場も常に危機感があり、原価に対する厳しいカイゼン目標が毎年与えられていました。実際にトヨタは油一滴まで管理し、原価低減に取り組んでいます。よく“乾いた雑巾を絞る”と表現されますが、乾いた雑巾からはもちろん水は出ません。しかしトヨタ経営陣はまだまだ水は出ると信じて、高い目標を立てます。そして実際に水はいっぱい出ました」(青木氏)

 トヨタは、こういう努力を続けており、今なおカイゼンの歩みを止めていない。

「よくトヨタは“儲かっていいね”と言われますが、現場は常にギリギリの数字を背負い、精一杯の状態で頑張っているわけです。こうしたトヨタの取り組みを本当に研究し、学び、実践できている企業はあまり多くありません」(青木氏)

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