個人情報保護法の施行から5年、各業界ガイドラインに即した個人情報保護対策とは
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業界団体を中心に急速に整備が進む個人情報保護のガイドライン
とはいえ、業界や会社によって、その取り組みにはかなりのバラつきがあるのが実態だ。たとえば金融業界などは意識も高く、セキュリティ施策が進んでいる。一方で、インターネットを使ってビジネスを行う必要に迫られない業界では足踏みが続く。業界ごとの温度差は、想像以上に大きいのだ。
また個人情報保護法そのものも、必要最小限のルールは定めているが、個人情報にまつわるリスクを回避する具体的な方法、すなわちどのような体制やシステム、そして機器の整備が必要かといった内容には言及していない。つまり「守るべきこと」は決まっているが、「何をどうすればよいのか」ははっきりしないという状況が長らく続いてきたのだ。
一方、近年こうした事態に危機感を持つ人々による、具体的なガイドライン制定の取り組みが急速に進んでいるのも事実だ。その担い手になっているのは、主に社団法人や非営利法人、財団法人などの業界団体である。2009 年12 月に日本ベリサインが行った独自調査では、サービス・製造など592団体のうち14%にあたる81団体が、個人情報保護のためのガイドラインをすでに制定しているという。またこれらの中で、政府によって認定された「認定個人情報保護団体」と呼ばれる複数の団体が、対象事業者への苦情処理やガイドラインの制定・公開などの実務を担っている。
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