故障分析からスキル教育まで!知っておきたい製造業の「IoTとアナリティクス」最前線
「IBM Watson Summit 2016」レポート
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製造業に求められるIoTデータの活用
「IBM Watson Summit 2016」では、アプリケーション開発ベンダーをはじめとする計25社が約90の出展ブースに分かれ、IoTやコグニティブの活用の最新情報が展示された。そうした中で、「IoTとアナリティクス」をテーマに4つの最新ソリューションを出展したのが、製品設計や開発といった製造業向けを中心に事業を展開するアルゴグラフィックスだ。
1つ目は「SPSSアナリティクスとFMEA連携の故障分析による設計・製造の品質向上」である。FMEAとは、「故障影響」、「故障モード」、「故障原因」という3つの関係性を明らかにして、故障を事前に予測する分析手法だ。
設計・製造現場において、製品の「故障分析」は重要な意味を持つ。故障分析が適切にできないと、製品に不具合が発生し、設計や製造の手戻りが発生するだけでなく、最悪の場合、不良品が市場に出回ってリコールという状況を招く。
そこで同社では、よりFMEA分析を簡単に行えることを目指してIBMの分析ツール「SPSS Modeler Premium」を組み合わせたソリューションを考案した。SPSSのテキストマイニング機能は、Excelなどに蓄積された膨大なFMEAデータの「固定値化されていない」自由記述文を、分析可能な形にすることができる。
「ビッグデータの中から『不適切な材料』『材料が不適切』といった分析に必要な語句や係り受けなどを抽出、カテゴリー化し、分析可能な語句の組み合わせを効率的に抽出します」(重松氏)
これを、自動車メーカーのBMWやダイムラー、部品メーカーのボッシュといったドイツの主要メーカーが採用するFMEAツール「APIS IQ」に投入し、故障モードと故障原因の相関関係を導き出していく。これにより、若手設計者でもベテラン設計者のような知見を容易に、効率的に引き出すことができ、気付きを与えることに寄与する。
これまで製造業には、熟練の技術者の退職などにより、ノウハウが引き継がれないという課題があった。また、FMEAの自由記述文による故障分析は、これまでExcelを中心とした手作業の分析ではカバーできなかった。今回のソリューションは、これらの課題を解決するための第一歩といえるだろう。
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