セイコーエプソン事例:なぜAWS上でELB以外のロードバランサが必要だったのか
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AWSへの移行で直面した問題
また、同社は国内21社、海外73社の計94社のグループ会社を擁し、海外売上高比率は実に7割を超えるグローバル企業でもある。
同社は、情報システムの導入、維持、管理などにかかるコストを削減し、スピード感をもって新規サービスを展開するため、IT基盤の一部をクラウド環境であるAWSに移行した。同社の国内外ネットワークのインフラ構築や整備、顧客向けサービスやソフトウェアなどの開発を手がけるIT推進本部 情報化推進部の中村貴輝氏はその狙いを次のように語る。
「従来は、社内向け、社外向けの各種ITサービスの基盤は、サーバーなどのインフラ機器を自社購入し、データセンターにホスティングして利用していました。しかし、そうした体制では、導入、保守、管理にかかるコスト削減の点で限界がありました。また、サービス展開までのスピードを短縮したいという課題もありました」(中村氏)
たとえば、新規のITサービスを開始する際は、インフラ機器の選定、購入からアプリケーション開発を経て、サービス開始まで相当の時間を要する。これを、クラウド基盤へ移行することにより、運用コスト削減とビジネス環境の変化などに迅速、柔軟に対応できる体制にシフトしたのだ。クラウド基盤は、導入実績の豊富さや可用性、拡張性などの機能面を総合的に検討した結果、AWSに決定し、2014年2月から移行を開始した。
「当面は、オンプレミスとAWSを併存させ、社外向けのシステムをAWSに移行し、その後、社内の各種業務システムを段階的に移行しようと考えています」(中村氏)
AWSへの移行を決めたセイコーエプソンだが、ここで課題に直面する。AWSが標準で提供するロードバランサElastic Load Balancing(ELB)では、オンプレミス上で利用してきた機能要件を実現できなかったのである。
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