東大 江崎教授x兼松エレCIO対談:仮想化普及でやっと見えてきた真のITインフラの条件
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仮想化がもたらすメリットと情報システム部門が抱える課題
──江崎先生は、仮想化の効果をスマート化と表現されています。まずは、その意味を教えていただけますか。江崎氏:仮想化には大きく3つのメリットがあります。第一は時間の制約がなくなることです。特に企業にとっては、ハードウェアを入れ替えても即座に乗り換えられるので、ダウンタイムがなくなるメリットが大きいですね。
第二はネットワークコンフィギュレーションが作りやすくなることです。たとえば、事業の構成が変わったとしても、それに合わせてネットワーク構成を容易に変えることが可能です。昔はVLANでやっていたことを、いまはホストレベルでできるようになったのです。
第三は空間的な制約から解放されることです。コンピュータ上に必要な数だけ仮想マシンを置けますので、物理的な制約がなくなり、必要なところに必要な機能を配置できます。以上の仮想化によるメリットをスマート化と表現しています。
黒澤氏:情報システム部門も見ている立場に立つと、先生が指摘されたことに加えて、サーバが減って電気代が節約できるといったファシリティ面のメリットも大きいですよね。
──仮想化は、ここ5~6年で企業に広がりましたが、メリットの一方でさまざまな課題も指摘されています。情報システム部門の立場から見た仮想化の課題について、お聞かせください。
バックアップも課題です。たとえば、仮想マシンそのもののバックアップは簡単でも、その上で動くアプリケーションまでは担保されないといった問題があります。さらに、仮想化ではリソースをプールして管理しますが、その際に仮想マシンのパフォーマンスをプロアクティブに見ていくことが難しいという問題もあります。
江崎氏:仮想化におけるマネージメントプレーンの弱さは、私も感じています。プロが扱ううえではかなりよくなったと思いますが、一般企業の情報システム部門にとっては、まだまだ難しいでしょう。
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