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- 2015/03/13 掲載
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50台の物理サーバで150台の仮想マシンを稼働させている乃木坂社。同社の情報システム部門に所属する竹中有香は、1年前、このサーバ仮想化プロジェクトを成功に導いた中心メンバーだ。そんな竹中に与えられた新たなミッション、それは、パブリッククラウドの活用だ。目的は2つある。1つは、情報系などの一部のシステムをパブリッククラウドに移行し、さらなるコスト削減を図ること。もう1つは、新規事業へのスピーディな対応だ。パブリッククラウドなら、新規サービスをスモールスタートで立ち上げ、タイミングを見計らって、一気にスケールアウトできる。しかし、実際に調査を開始すると、さまざま課題が……。
クラウドだから1日でできるだろ！ 上司はそういうけれど……
竹中：あっ、伊藤さん！ 仮想化プロジェクトのときはお世話になりました。伊藤さんに紹介されたVMwareのおかげで、ウチも一気に仮想環境に移行できました。ただ、また新しい仕事を任されまして……。
伊藤：さすが、竹中さん。できる方は違いますね……にしては、浮かない顔をされてますが？
竹中：パブリッククラウドを導入するんですよ。情報系のシステムをパブリッククラウドに出しつつ、新規サービス用のシステムも構築するのですが、いろいろ調べると、けっこう面倒だとわかってきて……。
伊藤：なるほど。
竹中：情報系を出すといっても、VMwareの仮想環境で動いているシステムなので、パブリッククラウドに移行するとなると、システムの改編が必要です。パブリッククラウド側のマナーがいろいろありますからね。それに、ウチの情報系システムには基幹系と連携する仕組みが組み込まれているので、パブリックに出したあと、その連携をどうするのかも難しい課題なんですよね。
伊藤：オンプレミスとパブリッククラウドを組み合わせた「ハイブリッドクラウド」の構築というわけですね。
竹中：ええ、そういうことになります。それにね、伊藤さん。ちょっと聞いてくださいよ！ウチの上司は「パブリックだから、1日でできるだろう」なんて言ってるんです！無責任だと思いませんか？ いったんパブリックに移行したシステムをオンプレに戻す可能性だってあるわけです。セキュリティや他のシステムとの関係で「やっぱりオンプレでないと」とかね。しかし、いろいろ調べると、ほとんどのパブリッククラウドサービスは、入ってくるユーザーにはウェルカムですが、出て行くユーザー向けの情報は書かれていないんですよ。
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