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  • 2014/08/02 掲載

【フィリップス ヘルスケア事例】4週間の部品納期を4時間に短縮

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「壊れたら直す」のではなく、常に機器を遠隔から監視し故障を予測、ダウンタイムを最小化するというフィリップスヘルスケア。機器を利用する人、メンテナンスする人、さまざまな人とのつながりを重視することで、購買時に「まずはフィリップスだね」と言われるように、設計、ナレッジ管理、サービス パーツ在庫管理、すべての工程において取り組んでいる。フィリップスヘルスケア サービス パーツ サプライチェーン部門担当 バイス プレジデントのジョン・シュランジャー氏が語る。

サービス業務の変革により顧客価値を確保

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フィリップスヘルスケア
サービス パーツ サプライチェーン部門担当
バイス プレジデント
ジョン・シュランジャー氏
 海外お客様事例として、フィリップスヘルスケアにおけるサービス事業変革を紹介しよう。フィリップスヘルスケア サービス パーツ サプライチェーン部門担当 バイス プレジデントのジョン・シュランジャー氏は「フィリップスは世界をより健康に、そして持続可能な世界にすることを目指しています」と言う。フィリップスは1891年に創業、照明関連のビジネスから始まりヘルスケア、コンシューマー ライフスタイルの3領域で40種類以上の事業を多角展開している。売上高は233億ユーロ、ヘルスケアが43%を占めている。

 フィリップスヘルスケアでは、さまざまなモニタリング機器や治療活動をサポートする機器、さらには心臓発作から命を救うAED(自動体外式除細動器)も提供している。さらに家庭で使用する医療機器もある。

 機器提供だけでなくインフォマティクスで情報を共有し活用もしており、カスタマー サービスやコンサルティング サービスも展開する。「カスタマー サービスでは、カスタマー エクスペリエンス(顧客経験価値)が重要です。機器については機能に注目しがちですが、利用する患者様がいます。つまり人が重要になります」とシュランジャー氏。関わる人には機器をメンテナンスする人もいる。さまざまな人との関わりを重要視することで購買時に「まずはフィリップスだね」と言われるようにしているとのこと。

 カスタマー エクスペリエンスを重視するには「製品はもちろんのこと、お客様とも常につながっていて、製品ライフサイクル全体で関係性を維持できることが重要です」とシュランジャー氏は言う。お客様とのつながりには人をケアする観点も必要だとのこと。

 フィリップスヘルスケアのサービス事業は臨床サポート、パフォーマンス、メンテナンスの3つに分類される。臨床サポートでは世界で利用しているあらゆる製品の稼働状況を把握しどう使用すればいいかをお客様に伝える。製品を使用している状況からフィードバックをもらい、それをもとにどのように活用すればいいかを提案するのだ。

 パフォーマンス サービスではケア品質を向上させながらコストを最適化する。導入時だけでなく製品のライフサイクル全体でサポートするものだ。「長いライフサイクルの中で何ができるかが重要です」とシュランジャー氏は言う。メンテナンス サービスは、従来の「壊れたら直す」とは異なる。常に機器を遠隔から監視し故障の予測を行う。「いつ壊れるかを予測し故障によるダウンタイムを最小化してパフォーマンスを最大化します」とシュランジャー氏。
「製品とサービスをいかに近づけられるかを追求しています。たとえば、設計段階からサービス性の高いものを作れるようにします。そのためにはサービスから設計に情報をフィードバックする必要があります。以前はこの業務プロセスは完全に分断していましたが、それを連携できるようPTCのサポートを受けながら全社規模の大きなプロジェクトとして現在取り組んでいます」(シュランジャー氏)

 製品とサービスを近づけるには、ナレッジ管理が重要だ。ナレッジの蓄積は以前から取り組んでいたが、蓄積された莫大な情報から必要なものをどうやって探し出すかという課題があった。さらに国ごとに対応が異なっていたり、製品ごとにも手順が違っていたりとナレッジを十分に活用できなかったのだ。

 そこでPTCの製品を導入し「質問に答えていくことで、最終的な解に行き着くようにしました」とのこと。これで現場技術者はすぐに情報を得られる。さらなる工夫として視覚的に必要なパーツが判断でき、そこからすぐにパーツ発注ができるようにもした。「すべてのサービス パーツの管理をPTCの仕組みで行っています。それが他社に対する優位性にもなっています」とシュランジャー氏。

 ビジネスの拡大とともに多種多様なパーツが増え、結果的に在庫が増えるという新たな課題もあった。日本用、米国用の違いなどグローバルで効率化する必要もあった。これまでサービス パーツ在庫の予測には6種類ほどの分析方法があり在庫の増加で分析方法も増え複雑化していた。そこでPTCに相談しサービス パーツ・サプライチェーンの仕組みを新たに導入したのだ。

「需要予測をPTCのたった1つのアルゴリズムで行えるようになりました。SAP ERPとも連携しサプライチェーン全体を統括しています」(シュランジャー氏)

 実績だけでなく該当地域にどのようなお客様がいるかも加味し需要を予測する。予測精度も上がり、最適化で即納率も高められた。在庫シナリオも複数に対応し、修理すべきか買い換えたほうがいいのかも分析できる。「以前は4週間かかっていたものが4時間で対応できるようになったものもあります」とのこと。

 これらの取り組みを始めてからすでに2年半ほどが経過した。単に在庫即納率が向上しただけでなく、お客様にどのような価値を提供できたかも含め、新しいサービス パーツ・サプライチェーンの仕組みが十分に経営層にも理解されている。

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経営課題とビジネスチャンス

経歴:
カスタマー サービスのロジスティクス オペレーションを率い、グローバルのサービス サプライチェーン全体を統括。また、購買、オーダー管理、企画、調達、物流・配送、法規制対応、品質等、ソーシングからリバース オペレーションまで、サービス サプライチェーン全体を統括。サービス パーツ分野における実績からTechnology Services Industry Association(TSIA)Star Award(スター アワード)を受賞。


>次ページ 【シャープ事例】不具合相談による無駄な修理訪問30%減、ナレッジ活用率も47.9%に上昇

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