BEMSなどで急拡大するM2M市場、導入時に使い分けたい3つの実現手段
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急速に立ち上がるM2M市場
人を介さずに、機器同士が直接ネットワークを通じて相互に通信し合う「M2M(マシン・ツー・マシン)」の市場が急速に拡大しつつある。リサーチ会社のROA Holdingsが今年4月発表した「日本国内M2Mマーケット市場展望2012」によると、日本国内M2M市場の規模は、2015年度に約3,300億円にまで到達すると見込まれているという。また、通信インフラベンダーのノキア・シーメンス・ネットワークスは、M2Mで接続された機器の設置は2014年までに世界で2.5億台に上ると試算している。総務省が開催する「ユビキタスセンサーネットワーク技術に関する調査研究会」など、政府も主導して形成されてきた日本のM2M市場だが、海外プレーヤーの参入によって、新規事業者のコスト面での参入障壁が格段に低下したことを契機に、2010年から一気にM2M市場が立ち上がっている状況だ。
こうしたM2M拡大の背景にあるのは、経営効率化とコスト削減だ。たとえば、M2Mシステムを自動販売機に採用することで、販売機内の商品の在庫情報が自動的にセンターへ送信されるようになり、効率的な商品補充や配送計画の立案が可能になる。M2Mのネットワーク網を利用することで「Suica」などのICカードを使った決済システムも実現できる。また、トラックや荷物などの運行情報や位置情報などを集中管理する運行管理システムや、小売店でのPOSレジでの利用なども進んでいる。
広い分野のシステムに普及が進むM2M通信だが、いま特に注目したいのがビル内エネルギー監視システム(BEMS:Building and Energy Management System)での活用だ。M2M通信によってビル内の空調、照明、エレベータの稼働状況を統合的に管理することで大幅な節電効果をもたらすBEMSは、電力需給の逼迫が喫緊の課題になっている日本の産業界にあって、商業ビルにおける電力使用量削減につながるソリューションとして大きな期待が寄せられている。今年5月末からは経済産業省の施策であるBEMS設置の補助金交付制度「エネルギー管理システム導入促進事業補助金」もスタートし、中小ビルへのBEMS普及が一段と加速することは間違いない。
しかし、M2Mを自社のサービスなどに導入していくには、いくつかの課題もある。
M2M通信を実現する3つの選択肢
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