データを活かした効果的なマーケティングで、キャンペーンのROIを最大化する

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データベースマーケティングの重要性は今さら語るまでもなく、多くの企業人が認識しているだろう。しかし、膨大なデータがあふれる昨今において、必要なデータをきちんと反映したマーケティング施策ができているだろうか？　マーケティング施策の効果は正しく測定できているだろうか？　データを活かした、効果的なキャンペーンを実施するために必要なものは何か。データ活用支援を専業とするブレインパッドの市川秀樹氏を訪ねた。

「やりっぱなしのキャンペーン」から
「ROIを最大化するキャンペーン」へ

　かつて、企業のマーケティングの主要なフィールドはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌といったマス媒体であり、その効果は露出量と売上の緩い関係から読みといていくしかなかった。そうした「勘と経験」に頼る世界が変化したのは、Webをはじめとするデジタルメディアが広告としても販売窓口としても機能し始めたからだ。個のレベルでデータを細かく取得できるようになり、広告視聴から購買までの行動を把握できるようになった。しかし、そのメリットを十分に活かせているのは一部の大企業だけだと、ブレインパッドのインテリジェンスインテグレーション部ソリューショングループマネージャー市川秀樹氏は言う。

ブレインパッド
インテリジェンスインテグレーション部
ソリューショングループマネージャー
市川秀樹氏

1964年生。2007年HMVジャパン（現・ローソンHMVエンタテイメント）入社、IT本部情報システム開発課長として同社のBI/DWH/CRMシステムを構築。09年より現職。クライアント企業のCRMシステム構築及びコンサルティングを行う。

　「膨大なデータがあふれる昨今、データを収集するだけで手一杯になり、その活用にまで手が回らない企業が多いようです。顧客のデータは集めてあるが、全員に一斉メールを配信して終わり、実際の効果は詳細不明、といった『やりっぱなしのキャンペーン』が多いのではないでしょうか」

　効果検証の行われないマーケティング施策/キャンペーンは、ROI（費用対効果）が曖昧なまま続いていくことになり、コスト増につながるばかりだ。それだけではなく、不要なキャンペーンは既存顧客を失いかねない。効果検証を丁寧に行うためには、データ分析が必須となる。

　「しかし、細かなデータ分析にはSQLなどのIT技術が必要となるケースもあり、その場合、マーケティング担当者には負担が大きいと言えるでしょう」

　多くの企業では、WebサーバやECのシステムはIT部門が管理、運用している。何らかのデータを詳しく見たいといったとき、IT部門に条件を指定してデータ抽出を依頼し、出てきたデータを元に施策を検討する、といった行程を踏んでいるケースがほとんどだろう。これでは、マーケティング担当者は効果検証はおろか、試したい分析パターンやマーケティング手法を気軽に試すこともできない。これは、効果的なキャンペーンや販促を行う上で致命的だと市川氏は指摘する。

　「実体験からも言えますが、絶対に当たるキャンペーンはありません。何が正解になるか、ふたを開けてみるまで分からないものです。だからこそ、担当者レベルでデータ分析を活用して、なるべくたくさんの『テストマーケティング』をスピーディにできるかどうかが、成功の鍵を握るのです」

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　　　　　　　　　　　　　テストマーケティングとは？