• スペシャル
  • 会員限定
  • 2011/09/20 掲載

中村伊知哉 教授x加藤尚志氏 対談:企業競争力向上のペーパーレス化の現実解とその未来を探る

今は15年に1度の大変革のとき!

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
高速なネットワーク、スマートフォンやタブレット端末の普及を背景に、企業のペーパーレス化が加速している。その一方で、紙によるコミュニケーションの文化も依然として根強い。ペーパーレス化によって企業の文化はどう変わるのか、あるいはどう変わるべきなのか。電子教科書やデジタルサイネージなど幅広い分野でペーパーレス化に取り組む慶應義塾大学 メディアデザイン研究科教授 中村伊知哉 氏と、FAX事業などで長らく紙の事業に携わりながら企業間コミュニケーションを考えてきたネクスウェイ コミュニケーションデザイン部 e-帳票推進グループ グループマネージャー 加藤尚志氏の対談から、ペーパーレス化の現実解と未来像を探る。

やっと来た15年に1度の大波

photo
慶應義塾大学
メディアデザイン研究科教授
中村伊知哉 氏
──今、あらゆる場面でペーパーレス化が進展しています。この変化についてどうご覧になりますか?

中村氏 15年に1度の大波が「やっと来たな」と思っています。現在は3つの面で大きな変化が起きています。3つとは「デバイス」「ネットワーク」「サービス」です。

 「デバイス」はスマートフォンやタブレット、電子書籍、デジタルサイネージなど、テレビ・パソコン・携帯の次にくる第四のメディアのことです。「ネットワーク」については、ブロードバンドの全国整備と地デジの整備が2011年に行われ、20年間続けてきたネットワークのデジタル化がようやく完了しました。

 もっと大きいのが「サービス」です。15年ほど前からネットワークで流れる情報を、映画も音楽も書籍もすべてひっくるめて「コンテンツ」と呼んでいますが、実はコンテンツ以上に注目されているのが「ソーシャル」ではないかと思います。コンテンツが真ん中にあって、それを軸に人と人をつなぐコミュニケーションのところが、ビジネスとして大きいのではないかということです。

 デバイス、ブロードバンドネットワーク、ソーシャルが生み出しつつある変化を、旧来の紙の側から見ると「ペーパーレス」と呼ぶ場合もあれば、出版業界は「電子書籍元年」と呼び、教育業界は「デジタル教科書」と呼んでいるのではないでしょうか。みなさん違うことを言っているようで、実は1つの大きなことが起きているのだと思います。

加藤氏 我々は、企業が文字やイメージ情報を送る手段としては長い歴史を持つFAXとITの架橋となるサービスを主たる業務としてきました。いわば、電子化から最も遠いところでビジネスをさせていただいているのですが、積極的に紙を使いたいというお客さまもいれば、紙を離れたいけれど離れられないというお客さまもいらっしゃいます。

 たとえば、請求書は紙に印刷して、封書に入れて、角印を押してといった一連の流れがあると思います。法律で決まっているわけではありませんが、「そうあるべき」という不文律のようなものがあるのです。ただ、こうした雰囲気もここ2、3年でかなり変わってきました。コスト削減のために、従来のやり方を改めようとする企業が増えていると実感しています。

このページのTOPへ


変わることへの抵抗に対し、何を訴求するべきか

この続きは会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。

すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!

  • ここでしか見られない

    2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!

  • 完全無料

    登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!

  • トレンドを聞いて学ぶ

    年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!

  • 興味関心のみ厳選

    トピック(タグ)をフォローして自動収集!

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます


処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます