- 2025/03/12 掲載
自動車、電機、重工で満額続出=今年の賃上げも高水準に―大手企業が集中回答・25年春闘
2025年春闘は12日、大手企業の集中回答日を迎えた。自動車や電機、重工各社で、労働組合からの要求に対し満額回答が続出。物価高や深刻な人手不足を背景に、歴史的な賃上げ率となった前年に匹敵する高水準の賃上げ獲得が相次いでいる。
自動車大手では、トヨタ自動車が賃上げ、一時金の総額で満額回答。一方、業績不振の日産自動車は1人当たりの賃上げ総額で月1万6500円と回答し、労組要求の月1万8000円を下回った。
電機大手は、基本給を底上げするベースアップ(ベア)で月1万7000円の統一要求に対し、日立製作所、NEC、富士通が満額回答し、三菱電機は月1万5000円で妥結した。現行の交渉方式でそれぞれ過去最高という。一方で東芝は月1万4000円、パナソニックホールディングスは月1万3000円で回答し、業績などを背景にばらつきが出た。
重工大手では、三菱重工業がベア月1万5000円、一時金は年6.5カ月といずれも満額回答。化学大手では三菱ケミカルがベアと定期昇給を合わせて平均7.01%の賃上げ。ベアは4.8%と組合要求の4%を上回る「満額超え」となった。
鉄鋼大手では、JFEスチールがベア月1万5000円と満額回答したが、日本製鉄はベアに相当する賃金改善分として月1万2000円と回答し、労組要求の月1万5000円を下回った。
【時事通信社】 〔写真説明〕金属労協のボードに書き込まれる2025年春闘の回答状況=12日午前、東京都中央区
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