• 2024/03/08 掲載

街角景気2月は1.1ポイント上昇、人流活発化で 物価高は重し

ロイター

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Kentaro Sugiyama

[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日発表した2月の景気ウオッチャー調査で、景気の現状判断DIは前月から1.1ポイント上昇し51.3となった。観光・旅行など人流の活発化が景況感を押し上げた一方、物価高による買い控えや節約志向の高まりなどが引き続き重しとなっている。

内閣府は景気判断を「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる。また、能登半島地震の影響もみられる」とし、前回の表現を維持した。

指数を構成する項目では、家計動向関連DIが前月から1.4ポイント上昇の50.9、企業動向関連DIが1.1ポイント上昇の52.0となった。百貨店や観光ホテルから、春節に伴って中華圏からの観光客が増加したとの指摘があった。

一方、押し下げ方向では、大手自動車メーカーの不正問題が客の購入意欲の減少に影響しているとの声も聞かれた。雇用関連DIは1.1ポイント低下して52.2となった。

地域別では全国12地域中6地域で上昇。このうち能登半島地震が発生した北陸地方は9.2ポイント上昇と、最も上昇幅が大きかった。テーマパークからキャンセルや風評被害の拡大で来客数が大幅に減少しているとの報告があった一方、商店街からは「地震の影響が薄れてきている」と声が寄せられるなど、調査先によってまちまちな状況も分かった。

先行き判断DIは、前月から0.5ポイント上昇し53.0となった。内閣府は先行きについて「価格上昇の影響などを懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とした。「株価の上昇や春闘での賃上げが多くの業種で進むことで、消費への機運がさらに高まれば少しずつ良くなる」(南関東=百貨店)との声があった。

調査期間は2月25日から29日。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

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