- 2024/02/17 掲載
ECBの物価目標達成、生産性低迷で遅れも=シュナーベル理事
ユーロ圏経済が米国経済との比較で長期にわたって低迷している理由について、テクノロジーへの投資が少なく、官僚的な手続きが目立ち、エネルギーコストが高いと指摘。こうした傾向を受けECBのインフレ目標達成と利下げ開始時期が遅れる可能性があると述べた。
「生産性の伸びは低い水準が続いており、最近ではマイナスにもなっている。これは、足元の大幅な名目賃金上昇が企業の単位労働コストに及ぼす影響を深刻化させる」と発言。
「そうなれば、企業が賃金コストの上昇分を消費者に転嫁するリスクが高まり、インフレ率が目標の2%に戻る時期が遅れる可能性がある」と述べた。
同氏は1970年代のようなインフレの再燃を防ぐため、ECBは「慎重に」政策を運営し「時期尚早な」利下げを避ける必要があると改めて主張した。
成功を収める企業の設立・事業拡大を容易にし、失敗した企業の淘汰を促すといった対策で、ユーロ圏の生産性を向上できる可能性があるとし「企業の生産性向上を支援する対策は、中期的な物価安定の確保という金融政策目標の達成を直接下支えする」との認識を示した。
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