- 2024/02/16 掲載
英小売売上高、1月は約3年ぶりの伸び 景気後退は一時的との見方
Suban Abdulla
[ロンドン 16日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が16日発表した1月の小売売上高(数量ベース)は前月比3.4%の増加に転じ、予想を上回った。
消費意欲が回復したことを受けて約3年ぶりの大幅な伸びを記録し、英経済が景気後退から早期に脱却する可能性が示唆された。
昨年12月は3.3%減少していた。ロイターがまとめたエコノミストの予想は中央値で1.5%増だった。
ONSによると、1月の増加率は2021年4月以降で最大。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)時を除けば、データ収集を開始した1996年以降で最大の伸びとなった。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ジョー・マハー氏は「全体として予想よりも力強かった」と評価し「金利上昇による個人消費への影響は急速に薄れつつあり、経済が間もなく景気後退から脱することを示している」と分析した。
小売売上高は12月以前の水準まで回復したことになるが、パンデミック前の水準をなお1.3%下回っている。
前年比では0.7%増加した。
指標の発表を受けてポンドはドルとユーロに対し小幅上昇した。
1月は食料品売上高が前月比3.4%増と、12月の3.1%減からプラスに転じた。
アナリストは売上高の増加について、消費者が割引を利用したことが一因と指摘している。
PwCの消費者市場部門を率いるリサ・フッカー氏は「インフレ率の低下、消費者心理の改善、金利低下の見通しなど、マクロ経済指標の多くは明るいが、消費者は依然として支出に対して慎重だ」と述べた。
衣料品は1.4%減で、品目別で唯一減少した。
ガソリンを除いた全体の小売売上高は前月比3.2%増加した。
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