- 2024/01/15 掲載
〔情報BOX〕能登半島地震による企業への影響
[東京 15日 ロイター] - 1日に発生した能登半島地震による企業への影響は以下の通り。(カッコ内は発表・確認日)
《1月12日》
◎東芝
石川県能美市の加賀東芝エレクトロニクス(半導体を生産)では被災前の生産能力に近い水準への回復時期について2月上旬を目標に、引き続きクリーンルームの排気配管の修復、装置の立ち上げを進めている。
製造装置について、石英などの破損が確認されていたが、主力ラインについては、必要数量をほぼ確保した。引き続き全数量の確保を進める。
◎サンケン電気
石川サンケンの堀松工場・能登工場の生産設備で確認作業を継続。各設備メーカーの技術者による確認や修理対応が始まっている。志賀工場は停電が続いており、電力インフラ復旧に向け電力会社との連携を行うとともに外部からの電源供給の検討も進めている。
《1月11日》
◎北国銀行
輪島、穴水、富来(志賀町)の3支店は窓口・ATMとも休業。珠洲など8支店は窓口休業、ATMは稼働。いずれの店舗も営業開始時期は未定。
◎村田製作所
北陸3県の生産拠点のうち、石川県の小松は9日から、ハクイ(羽咋市)は11日から順次生産を開始している。ワクラ(七尾市)、穴水、富山県の氷見は生産再開に向けてインフラと設備の状態を確認中で、再開時期は改めて公表するとしている。
富山村田製作所(富山市)、福井村田製作所の武生事業所、宮崎工場、鯖江村田製作所(福井県)、金沢村田製作所の金沢事業所と能美工場、福井県の金津(あわら市)、アスワ(福井市)も生産を開始している。
《1月10日》
◎トヨタ
15日以降も引き続き国内完成車工場の生産稼働を予定通り行う。22日の週以降は、稼働を前提に生産に影響がある場合のみ、別途知らせる。
◎EIZO
EIZOエムエスの羽咋工場では建物と生産設備の点検と試運転を完了し、生産が再開可能であることを確認。従業員の生活の復旧を最優先に、時間を短縮して10日から順次稼働し、1月下旬からの通常稼働を目指す。
同七尾工場では、建物の修繕と生産設備の点検を進めている。断水などによる生活インフラへの影響が残っており、復旧状況を見ながら1月下旬の生産活動再開を目指す。EIZO本社・工場(石川県白山市)に一部生産ラインを移し、順次生産を開始する。
両工場では建物や生産設備が一部破損し、道路の寸断・断水や停電なども発生していた。
EIZO本社・工場は4日から通常稼働している。業績への影響額は現在確認中。
《1月9日》
◎KOKUSAI ELECTRIC
製造・開発の中枢である富山事業所では、9日から通常の事業活動を順次開始。グループ会社拠点や建設中の砺波事業所(仮称)に大きな被害はなかった。被災地域に所在するサプライヤーの状況は、ごく少数ながら大きな被害が生じている企業があるが、KOKUSAIは現時点で十分な在庫量を保有、代替調達が可能であることから、事業活動に支障は生じない見込み。富山事業所を中心とする物流網も大きな支障がないことを確認した。連結業績への影響は軽微の見通し。
◎ジャパンディスプレイ
石川工場(石川県川北町)で配管の損傷、漏水、ボイラー停止等が発生していたが、1月8日から生産装置の立ち上げを開始した。
クリーンルームの温湿度調整等に必要な重油や液化石油ガス(LPG)の安定確保が課題で、確保に努める。今後は全ての装置の正常な稼働を確認した上で、早期に通常の生産体制に戻すことを目指す。業績への影響は精査中。
◎クスリのアオキホールディングス
北陸が地盤で石川県内に100店舗を展開し、当初7店舗の営業中止を発表していたが、9日から県内全店舗の営業を再開した。
◎コマツ
グループの生産拠点では大きな被害はない。コマツNTCでは5日、粟津、金沢、氷見工場では8日から生産を開始している。
《1月4日》
◎信越化学
地震を受けて操業を停止していた直江津工場は3日から一部設備で操業を再開。今後、確認が取れた設備から順次操業を再開する。
◎北陸電力
電力供給設備等が被害を受け石川県内を中心に停電が発生しており、現在も復旧に向け対応中。現時点で地震による業績への影響は不明で、今後明らかになった時点で速やかに知らせる。
《1月2日》
◎シャープ
石川県白山市に工場がある。人や建物などへの大きな被害は確認されていない。
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