- 2024/01/13 掲載
米12月PPI、前月比0.1%下落 予想に反し 前年比は伸び加速
11月分は前回発表の横ばいから0.1%下落に改定された。前月比での下落は3カ月連続。インフレが引き続き沈静化し、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げを開始できる可能性が示唆された。
LPLファイナンシャル(ノースカロライナ州シャーロット)のチーフ・エコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「パイプライン・インフレは解消しつつある」とし、インフレ率は「FRBが目標とする2%に徐々に近づいていく」との見方を示した。
12月の前年同月比は1.0%上昇と11月の0.8%上昇から伸びが加速した。
食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いたコア指数は前月比0.2%上昇。11月は0.1%上昇だった。前年同月比では2.5%上昇。11月は2.4%上昇していた。
<サービス価格、3カ月連続横ばい>
サービスの価格は3カ月連続で横ばい。新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)を受けた混乱が収束し、供給網がほぼ正常化したため、現在はサービス業がインフレ対策の中核になっている。サービス価格の上昇は、労働市場の逼迫もあり、利上げに反応しにくい。
サービス価格は、機械・自動車卸売業のマージン減少で抑制されたほか、宿泊、陸上貨物輸送、自動車・部品小売、衣料品卸売も下落した。一方、ポートフォリオ管理費が回復したほか、航空運賃も上昇した。
ポートフォリオ管理費と宿泊費は、FRBがインフレ指標として注目している個人消費支出(PCE)価格指数の算出に含まれている。
<モノの価格は0.4%下落>
モノは0.4%下落。前月は0.3%下落していた。
項目別では、ディーゼル燃料が12.4%、食品が0.9%、乗用車が3.0%、それぞれ下落。一方、ガソリンは2.1%上昇した。
PR
PR
PR