- 2024/01/10 掲載
テスラ、推定航続可能距離を引き下げ 米規制強化に対応
[9日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは、幅広い車種について航続可能距離の推計値を引き下げた。実質的な性能を反映した数値を公表するよう自動車メーカーに義務付ける米政府の新基準発効に伴う措置。
一部専門家の話やロイターが昨年実施した調査によると、テスラは長年、実際よりも長い航続可能距離を発表しており、顧客から苦情が相次いでいた。
ロイターが現在と過去のウェブサイトなどを確認したところ、同社は最近、モデルX、S、Y、3のさまざまな車種について、推定航続可能距離を引き下げたことが分かった。
例えばモデルYの推定航続可能距離は現在、テスラのウェブサイト上で310マイルと記されているが、環境保護局(EPA)が管理する政府サイトに残っている数値は330マイルだ。
ロイターは昨年7月、テスラが約10年前にアルゴリズムに手を加え、航続距離を実際よりも水増ししていたと報道。2022年には航続距離を巡る数千件の苦情を抑えつけるための秘密チームを結成していたとも伝えた。
航続距離はテスラ車ほか米EVの重要なセールスポイントとなっている。
米政府の新基準では、自動車メーカーに対し、「デフォルト」走行モードでEVの航続距離と燃費をテストするよう義務付けている。テスラ車など最近の多くの車種は、燃費もしくは馬力を最大化するさまざまな走行モードを備えている。
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