【対談:八子知礼氏×林雅之氏】DXに失敗する日本企業の残念すぎる共通点とは…?
- ありがとうございます!
- いいね!した記事一覧をみる
大企業と中小企業で2極分化が進むDX
国内における「DXの取り組み」と語られるものを見ると、業務改善のためのデジタル活用の事例が多く、競争優位性を高めるための攻めのデータ活用や、新規ビジネス創出につながるIT投資の事例は少ない。DXのコンサルティングを数多く手がけているINDUSTRIAL-Xの八子知礼氏は、国内企業のDXの進捗を「大手企業と中小企業で2極分化している」と指摘する。
「製造業の話で言えば、大企業はIoT投資を進めるなどビジネスの変革につながるようなIT投資を進めていますが、中小企業は業務のペーパレス化から始めなければならないような状況にあります。たとえ大手企業のDX化が進んでも、大手企業を支えるTier3、Tier4の中小企業がDX化されていなければ、そこがボトルネックになってしまい、業界のビジネスは構造的には変われないのです」(八子氏)
八子氏の指摘する課題は、製造業だけでなく、建設業や物流など、多段下請け構造にある業界にすべて当てはまる。経産省が提唱する、データを介して機械・技術・人などさまざまなものがつながり付加価値創出を目指す「コネクテッド・インダストリーズ」は、程遠いというのが日本の実態なのだ。八子氏は、「産業全体でビジネス構造の効率化を目指すのであれば、各社がバラバラにデジタル化を進めても効果は薄く、川上から川下の企業までがデータでつながる状況を作ることを考えるべきです」と強調する。
産業全体の効率化のためにもデータの取り扱いが大変重要になるが、この領域において日本企業の課題は山積みであり、海外に大きく遅れをとっているという。
NTTコミュニケーションズ エバンジェリストの林雅之氏は、「海外企業を見ると、データ活用によりマーケティングやオペレーションの最適化を進めるなど、データドリブン経営を実現している企業が増えてきています。一方、国内を見ると、データを収集していない企業もあれば、収集していても単にデータを集めるだけで有効活用できていない企業が多く、そのほとんどが収集したデータの所在を把握できておらず部門間の連携もできていない状況です。産業全体でのデータ連携に向け課題は多いと言えるかもしれません」と話す。
それでは、こうした課題を解決し、日本企業がDXで成功するためにはどのようにすれば良いのだろうか。八子氏と林氏が課題解決のポイントについて意見を交わす。
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!