生産性は“仕組み”で上げよ、働き方改革の鍵は「タイムマネジメントと振り返り」だ
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間違った「成果主義」が働き方改革を阻害してきた
「働き方改革関連法」が成立し、時間外労働の上限規制が罰則規定つきで導入されるなど、働き方改革に取り組む上で法対応が大きなテーマとなっている。すなわち、企業におけるホワイトカラーの「生産性」は「労働の成果」を「労働時間」で割った数式、「労働時間あたりの労働成果(付加価値)」で定義するべきだ。
荻島氏は「労働の成果にレバレッジを効かせ(=最小の労力で効果を最大化させ)生産性を上げるためには、実際にビジネスに寄与する“直接時間のマネジメント”がポイントになります」と説明する。
仕事のやり方はそのままに、成果を上げようとすれば、必然的に労働時間は長くなる。労働時間が長くなれば、それに比例して生産量は増えるが「生産性」はそのままだ。
よく「成果主義を導入すると、労働時間が長くなり、従業員の負荷が高くなる」といわれるが、こうした考え方が「成果主義は悪である」との認識につながり、さらには労働時間を長引かせる理由にもなっている。
「海外のビジネスパーソンからも指摘されたのですが、日本の給与の仕組みは“時間給”です。つまり、所定の労働時間や残業時間に対して報酬が与えられるというのは、“時給でいくら”という発想なのです。これまでの成果主義や昔ながらの働き方は“時間主義”でした。日本のホワイトカラーの『時給で働く習慣』を改めなければ生産性は上がらないと考えています」(荻島氏)
本当の意味での成果主義とは、労働時間はそのままに、上図の数式の分子の部分にあたる「付加価値」を高めること。極端な話、成果が上がるのであれば労働時間は1分でもよい。これが成果主義だと荻島氏は話す。
では、どうすれば「本当の成果主義」にシフトすることができるだろうか。荻島氏は従業員のマインドセットだけでなく、「経営者を含めた社内の意識改革が鍵を握ります」と話す。
問題は「働く=時間をかける」という価値観
これまで、日本の企業では「働く=時間をかける」という価値観だった。仕事を「時間」で捉えた場合、残業が減ると報酬まで減ってしまうため、従業員の中には労働時間を減らすことに抵抗感が生まれてしまう。また、経営者の中にも従業員が遅くまで働いていたり、朝、従業員がそろって始業したりすることを美徳とする意識がある人が多いという。
「経営者にはフレックス制度やリモートワークは“サボり”につながるという人がいるのも現実です。一方の働く側も『ちゃんと働いていることをわざわざ説明したくない』あるいは『時間単位で管理されるなら短時間で仕事を仕上げるより残業したほうが得』と考える人もいます。こうした意識のままでは、働き方『改革』は必ず失敗に至るでしょう」(荻島氏)
全社一体となり、仕事の成果に対する意識を変える必要があるが、精神論だけでは改革は不可能だ。それでは、どのような「仕組みづくり」をすればよいのだろうか。
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