- 2024/10/07 掲載
ChatGPTを使って「超・独創的アイデア」を得られる、まったくの“新しい方法”とは(3/3)
【実践】ChatGPTで「革新的アイデア」を得る方法
私の場合について言うと、アイデアが1番欲しいのは原稿のテーマだ。そこで、それをChatGPTに聞いてみることが考えられる。具体的には、ChatGPTに次のように質問する。「私は日本経済の諸問題について原稿を書いています。何をテーマに書くかというアイデアが欲しいのですが、それをいくつか教えてもらえませんか?」
このように聞くと、新聞やテレビ、Webで毎日取り上げられている事項しか出てこない。実に平凡だ。つまり、このような聞き方では、原稿のテーマについて、ChatGPTから新しいアイデアを得ることはできない。
私はこれまで、原稿のアイデアを見つけるために、新聞記事の見出しを見ていた。そこに原稿のテーマについての直接の答えがあるわけではないのだが、さまざまな記事を見ていると、それに触発されて、テーマについてのアイデアが出てくることが、しばしばある。
ところが、最近これと同じことを、ChatGPTを用いてより効率的にできることに気がついた。それは最近のChatGPTは、事前学習したデータだけではなく、質問に対してWebを検索して答えてくれるようになったからだ。
その中から、私が関心を持ちそうな記事や論文、書籍を探してくれる。特に興味がある記事や論文、書籍を要約してもらい、その内容を聞く。外国語の文献であっても、日本語に直ちに翻訳してくれる。それを500字程度の文章に要約してもらえば、およそどんなことが書いてあるかがわかる。
その中で興味を惹かれる部分があれば、その部分について、500字程度の要約をしてもらう。そこに興味があることがあれば、さらに詳しく教えてもらう。このようにして、記事や論文や書籍を拾い読みすることが可能になった。
【結論】正しく認識すべき「重大な意味」
この方法によれば、自分が関心のある方向に沿って、テーマを見つけることができる。だから、最初からChatGPTに対して何が面白いテーマか、と聞くのとは違う結果が得られる。この場合には、考えているのは自分なのだ。ChatGPTが教えてくれることは、刺激になっているだけのことだ。ただ、1人で考えるよりもChatGPTとの対話で考えたほうが、考えはずっと進む。
最初に考えていたことの正反対が、正しいアイデアである場合もある。そのアイデアに到達するために、会話をしたことに意味があった。
私は昔から、ローマ帝国の初代皇帝であったアウグストスは、なんと幸せな人だろうと思っていた。それは、アグリッパとマエケナスという、有能で信頼できる話し相手を持っていたからだ。アウグストスは、彼らとの会話から、ローマ帝国の設計図を作っていったのだ。
こうした話し相手を持てるのは、これまでは、ごく限られた人だけであった。しかし今、ChatGPTという話し相手を、誰もが持てるようになった。そのことの重大な意味を、我々は正しく認識すべきだ。
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