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- 2024/11/15 掲載
中国EVメーカー「Xpeng(シャオペン)」とは何者?株価・販売台数、X9ら全車種を解説
Xpeng とは?どんな会社か
Xpengとは、中国を代表するEVメーカーの1つである。NIO(上海蔚来汽車:ニオ)、Li Auto(理想汽車:リ・オート)と並び、新たに自動車産業に参入した「3大新興メーカー」に位置付けられている。■Xpengの基本情報
設立年 | 2015年 |
創業者 | He Xiaopeng(ヒー・シャオペン) |
広州本社所在地 | 広東省広州市天河区長興街岑村松崗大街8号 |
技術面で見ると、自動運転システム「XPILOT」を世に送り出しており、中国において自動運転を主導する企業の1つでもある。また、車両価格を低めに抑え、中間層の消費者にアピールしている点も、Xpengの特徴と言える。
創業者であるHe Xiaopeng(ヒー・シャオペン)氏は、テスラのCEO・イーロン・マスク氏のスピーチを聞いたことをきっかけに、EV業界への関心を強めたという。現在のXpengは、「中国版テスラ」「中国のテスラキラー」とも呼ばれ、その動向に注目が集まっている。
Xpengの歴史、ここまでどう成長してきた?
Xpengがどのように成長を遂げてきたか、その歴史を確認してみよう。2014~15年 | Xpeng Motors 設立 |
2017年 | 生産拠点の基礎を築く |
2018年 | 新エネルギー車専用の「グリーンカード」を取得 Xpeng G3を発売(12月) |
2019年 | Xpeng P7を上海モーターショーで発売、予約注文開始(4月) Xpeng G3 2020年モデル発売(7月) |
2020年 | ニューヨーク証券取引所に上場(8月) 10万台目のP7が出荷(10月) P7 Pengyi Edition 正式リリース(11月) |
2021年 | 大手銀行5行から128億元の包括融資を受ける(1月) 香港証券取引所に上場(7月) Xpeng G3iが正式発売(7月) Xpeng G9世界デビュー(11月) |
2022年 | Xpeng G9正式発売(9月) |
2023年 | Xpeng G6 正式発売(6月) Xpeng P7iがユーロNCAP 2023 新ルールを高得点で制覇(10月) |
2024年 | Xpeng X9が正式発売(1月) 中央および東アフリカの5か国のディーラーグループと戦略的協力を締結(2月) |
2018年に最初のモデルである「Xpeng G3」を発売し、2020年にはニューヨーク証券取引所への上場を果たしている。
2023年には、ドイツ自動車大手のVolkswagen(フォルクスワーゲン)から、7億ドルを調達することを発表した。この発表を受け、Xpengの株価はニューヨーク市場の時間外取引で40%急騰した。両社は、小鵬汽車のSUV「G9」のプラットフォーム(車台)をベースにした2車種の新型EVを共同開発し、2026年にフォルクスワーゲンブランドによる市場投入を予定している。
また2023年8月28日、Xpengは、中国の配車サービス大手・滴滴出行(ディディ)のスマートEV部門を、最大58億香港ドル(約1,100億円)で買収している。
Xpengの強み
Xpengの主な強みとして、以下の2点が挙げられる。- 高速の充電速度を実現
- 先進のAI技術により運転を自動化
Xpengの特徴の1つ目は、高速の充電速度だ。
Xpengが2022年に発売した「Xpeng G9」には、中国の量産車として初となる800ボルトの炭化ケイ素(SiC)バッテリーが搭載されている。同社のS4充電ステーション使用により最大480キロワットの充電速度に対応し、量産される電動SUVの中で最速の超高速充電を実現した。
理想的な条件下では、わずか5分程度の充電で200キロメートルを走行できるほか、約15~20分で電池残量10%の状態から80%まで充電させることも可能だ。
Xpengは2025年末までに、専用充電装置を備えた充電ステーションを2000カ所まで増やすという目標を掲げている。
■強み(2):先進のAI技術により運転を自動化
自社開発の先進運転システムをはじめとする主要車載システムを活用できる点も、Xpengが誇る強みの1つだ。
2022年発売の「Xpeng G9」には、LiDARに加え、31個のセンサーやフロントビューカメラにより障害物を検知する、第2世代の先進運転支援システムが搭載される。音声アシスト機能も標準装備されており、車内のさまざまな場所から最大600のコマンドに応答可能だ。
さらに近年は、高度運転支援システム「XNGP」を刷新した。従来は運転支援システムを使用できる都市が限られていたが、業界初のAI 模倣スマート運転システムの搭載により、2024年7月には中国全土の公道で使用可能になった旨が発表された。 【次ページ】Xpengの販売台数、売上、株価の推移
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