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- 2023/12/22 掲載
SUBARU(スバル)に学ぶWebサイト改善術、超「分かりやすい」データ分析のコツとは
スバルらしいWebサイトを生み出す原動力となったツールとは
同社が同業他社との徹底的な差別化戦略を採る中で、活用を推し進めているのがWebサイトだ。
主に「コーポレート」と「自動車」の2つのサイトを運用しており、コーポレートサイトは17年の社名変更に併せて大幅にリニューアル。広報部がその運用を担当し、魅力ある独自コンテンツの追加など、改善に継続的に取り組む。
ただ、ここに至るまでには苦労も少なくなかったという。佐藤氏が現職についた2020年には、Webサイトの専任担当者が配置されておらず、アクセス解析の必要性も理解されない状況にあった。当然、改善サイクルは回りようもない。
佐藤氏は前職でもWebサイトの構築や運用に携わっており、データに基づく改善活動の大切さを肌感覚で理解していた。
そこでの足掛かりとして部内で活用を推し進めてきたのが、ユーザーがページのどこを閲覧し、どこに興味を持っているのかを視覚的に表示できる「ヒートマップツール」だったという。
Webサイトの解析で直帰率を13%も改善
ヒートマップツールなら、アクセス解析の知見やノウハウが乏しくとも、視覚という分かりやすい形でWebサイトの利用状況を確認できる。その結果を共有することで、発見した課題をグループメンバーに分かりやすく伝達することも可能だ。そこで導入したのが、ユーザーローカルのヒートマップツール「User Insight」だった。User Insightは導入直後からメンバーのヒートマップ機能の活用が本格化していったという。その1つがニュースリリースページの改善である。
販売店への出向経験がある椿氏によると、店舗を訪れるお客様の中にはニュースリリースを見て訪れる方も少なくないという。実際にニュースリリースページは長くても下部まで読まれる傾向が強いことをヒートマップでも確認できている(図1)。
ただ、そこからの動線が従来は「ニュースリリースに戻る」のボタンのみで、Webサイト内の回遊という点から、非常にもったいない状況だった。
「この気づきを基に、関連ページのリンクを配置するよう構成を改めました。簡単な見直しかもしれませんが効果は大きく、結果的に直帰率を13%も改善させることに成功しています」(椿氏) 【次ページ】オウンドメディアの運用で掴んだ、データ分析のコツ
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