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  • 2020/10/15 掲載

注目のDX銘柄とは?2020年の新設ファンドの中から専門家が選んだ商品とは

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デジタルトランスフォーメーション(DX)を意識した企業経営が主流となる中、投資家も投資先を検討する際にDXの視点を意識しはじめるようになった。こうした中、2020年8月、経済産業省は東京証券取引所と共同で「DX銘柄」を選定した。デジタル時代を先導する優れた企業として35社が選ばれたわけだが、果たしてこうした企業に投資をすれば儲かるのだろうか。今回、国内外問わず「DX銘柄」とされる企業に投資を行う際のポイントや、注目のDX関連ファンドを解説したい。
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「DX銘柄」とされる企業に投資をすれば、儲かるのか?実力を見極める
(Photo/Getty Images)
 

DX銘柄に投資すれば儲かるのか?

 「情報通信技術の浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」というデジタルトランスフォーメーション(DX)の概念は、ウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授によって2004年に提唱された。そこから16年という年月を経て、いまDXが特に注目を集めている背景には、コロナ禍による生活様式の急速な変化もさることながら、投資対象テーマとして存在感が高まっているという側面が関係しているのではないか。

 日本では2015年から経済産業省主導で「デジタル技術を前提としたビジネスモデル・経営変革に取り組む上場会社」を「攻めのIT経営銘柄」として選定してきたが、2020年からは、DXの視点を加え「DX銘柄」と改め、選定を行っている。今年は計35社が選定され、このうち小松製作所とトラスコ中山の2社が、「デジタル時代を先導する企業」として「DXグランプリ2020」に輝いた。

 では、こうした「DX銘柄」の株式を保有すれば、今後のDXの発展とそれに伴う関連ビジネス拡大の恩恵を素直に受けられるかというと、必ずしもそういうわけではない。

 第一に、DXの主戦場はいまや世界規模である。有望な投資先は、日本や米国だけでなく、中国や欧州など世界各国に存在しており、ユニコーン企業も雨後の筍のごとく誕生している。こうした企業を個人が自力で発掘することは難しく、仮に発掘できたとしても直接投資できないケースも多い。

 そこで今回は、昨今注目を集めるDX関連のテーマを掲げた投資信託を選ぶ際のポイントについて解説するとともに、話題の投資信託もピックアップし、紹介する。実は、広義のDXをテーマに掲げた投資信託は今年20本以上設定されており、9月末までですでに昨年の13本を上回っている。

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広義のDXをテーマに掲げた投資信託は今年20本以上設定されている
(Photo/Getty Images)
 

GAFAM銘柄の注意点とは

 具体的なファンドの紹介に入る前に、まずはDX関連を含むテーマ型投資信託をうまく活用するコツについて見ていくこととする。

 テーマ型投資信託を選ぶ際の重要なポイントの1つは、銘柄選定の根拠が見られるかどうか、である。

 たとえば、GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)に代表される米国の巨大IT企業などは、いまや数多くの投資信託に組み入れられている定番の銘柄だが、言い方を変えれば、幅広い投資テーマに当てはまってしまう。これら「オールマイティー型」銘柄の組み入れ自体を否定するわけではないが、インデックスファンドでも間接的に投資できるそれらの銘柄群をあえて組み入れる理由がどこにあるのか、この点は慎重に評価した方が良い。

 したがって、新規設定ファンドについては、運用開始1カ月後をめどに公表される、ポートフォリオ構成銘柄の紹介レポートに目を通してから投資判断を行うことをおすすめする。

 以上を踏まえ、今回は2020年に設定された最新の2銘柄を紹介する。いずれもまだ設定から日が浅く、ファンドの運用力については継続的な経過観測が必要だが、それぞれのファンドがどのような点に着目して銘柄を選定し、ポートフォリオを構築しているかなど参考にしてほしい。


 なお、先述した組入銘柄ついて言及したレポートは通常、運用会社のホームページに掲載されている。ファンドを保有していなくても閲覧することが可能なため、ぜひ活用してほしい。

【次ページ】「非接触ビジネス」に注目したファンドとは
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