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- 2023/09/25 掲載
今年最大IPO「アーム」が抱える最大のリスクとは?「もはや急成長企業ではない」実情
2023年最大のIPOをはたしたアーム
ソフトバンクグループ傘下のアームホールディングスの株式は9月14日に取引が始まり、IPO価格から急騰した。アームは前日13日に自社株式の価格を、47~51ドルという想定範囲の上限である51ドルに設定したと発表した。これにより、このチップ設計会社の時価総額は540億ドル以上となり、電気トラックメーカーのリビアンが2021年にデビューして以来、最大のIPOとなった。14日の取引終了までにアーム株は公開価格から25%近く上昇し、63.59ドルで取引を終えた。
英国に本拠を置くアームは、携帯電話、タブレット、ウエアラブル技術、さらには自動車にパワーを供給するコンピューターチップ用ソフトウェアを設計している。同社はチップを製造および使用する企業に対し、開発した設計をライセンス供与している。2016年にソフトバンクによって非公開会社化され、上場後はソフトバンクが同社株式の90.6%を保有することになる。エヌビディアへの売却計画は規制関連の懸念から2022年に頓挫した。
「評価額の観点からすれば」と米モーニングスターの株式アナリストであるハビエル・コレオネロ氏は前置きし、同社の株式は「とてもとても高い」と言う。
「500億ドルの時価総額が正当な額だと証明するには、すべてが完璧以上でなくてはならないだろう」(コレオネロ氏)
アナリストらによると、アームは中国で事業展開していることから、著しい地政学的不確実性とも闘っているという。
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