- 会員限定
- 2021/11/15 掲載
世界の女性富豪番付で中国が席巻しているワケ、男女格差の実状と企業を見限る女性たち
世界の女性富豪、上位11名のうち10名が中国人
米経済誌「フォーブズ」が毎年発表している富豪ランキングはよく知られている。上位にはテック企業の創業者の名前が並ぶ。フォーブズはこの女性版ランキング「The Top Richest Women in the World in 2021」も公表している。上位10名の多くは、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏の元配偶者マッケンジー・スコット氏に象徴されるように、親か配偶者が成功者であり、その財産分与や相続により富豪になった人々だ。もちろん、夫婦は共同して財産を築くパートナーであり、相続も法で認められた権利であるため、何か問題があるわけではないが、他人の関与なく、自分の手で稼いだ女性富豪ランキングも知りたくなる。
そのリストを、中国の調査企業「胡潤研究院」(フールン)が公開している。「Hurun Richest Self-Made Women in the World 2021」というランキングだ。このリスト上位11名のうち、10名が中国人となった。この完全なリストには120名の女性が名を連ねているが、最も多い国籍は中国人の85名で、次が米国の25名、英国の6名となっている。この20年以上、中国の経済は成長し続け、女性も積極的に起業してきた結果だ。
中国ビジネスシーンにおけるジェンダー格差の実状
中国は社会主義国なので、建前上は男女格差が存在しない。また、男女で能力の差があると思っている人は極めて少ないと思われる(農村では男尊女卑の感覚が色濃く残っている地域もあるが、それは農業が体力を必要する仕事だからだ)。女性も学校を卒業したら就職をするのが当たり前のことであって、専業主婦という立場の女性は非常に少ない。家事分担をするのも当たり前のことであり、多くの夫婦が先に仕事が終わった方が夕飯をつくって相手の帰りを待つか、忙しい都市住人は、待ち合わせをして外食で済ませてしまう。ただし、それは生活の中での話であって、企業の中では男女格差が厳然と存在している。「2019デロイト中国上場企業女性役員調査研究報告」(デロイト中国企業ガバナンス研究センター)によると、世界各国の220の上場企業、2247名の役員を調査したところ、中国の女性役員比率は10.9%であり、欧州平均の22.6%や米国の14.2%と比べて遅れている。
【次ページ】業界別の女性役員比率と、中国企業の人材配置事情
関連コンテンツ
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
投稿したコメントを
削除しますか?
あなたの投稿コメント編集
通報
報告が完了しました
必要な会員情報が不足しています。
必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。
-
記事閲覧数の制限なし
-
[お気に入り]ボタンでの記事取り置き
-
タグフォロー
-
おすすめコンテンツの表示
詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!
「」さんのブロックを解除しますか?
ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。
ブロック
さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。
さんをブロックしますか?
ブロック
ブロックが完了しました
ブロック解除
ブロック解除が完了しました